Microsoft EdgeでWebページをIEモードで表示する方法

Microsoft EdgeでWebページをIEモードで表示する方法

Windows環境では、古くからWebブラウザとして「Internet Explorer(以下、IE)」が標準搭載されており、企業などでは、IEでの利用を前提としたWebページやWebアプリがたくさん開発されてきて、現在でも利用されているケースが多くあります。

そのため、Windowsに標準搭載されているWebブラウザ「Microsoft Edge」には、IE専用の古いWebページやWebアプリをMicrosoft Edge上で利用できるようにする「Internet Explorer(IE)モード」が搭載されています。

そこでここでは、WindowsのMicrosoft EdgeでWebページを「Internet Explorer(IE)モード」で開く方法を紹介します。

ちなみに、IEモードは少なくとも2029年までサポートされるようです。

一時的にIEモードで開きたいときは

特定のWebページやWebアプリを一時的にIEモードで開きたいときは、Microsoft Edge(以下、Edgeブラウザ)の設定を変更して対応することができます。

手順は、次のとおりです。

まず、Edgeブラウザを起動して、右上のメニューボタンから「設定」をクリックします。

Microsoft EdgeでWebページをIEモードで表示する方法

「設定」ページが表示されたら、左側のメニューから「既定のブラウザー」を選択し、画面右側に表示されている「Internet Explorerモードでサイトの再読み込みを許可」の設定を「許可」にします。

設定を変更すると、下に「再起動」ボタンが表示されるので、クリックしてEdgeブラウザを再起動します。

Microsoft EdgeでWebページをIEモードで表示する方法

以上で、IEモードが利用できるようになりました。

あとは、IEモードで読み込みたいページを表示している状態で、右上のメニューから「Internet Explorerモードで再度読み込む」をクリックすることで、表示しているページがIEモードで再読み込みされます。

Microsoft EdgeでWebページをIEモードで表示する方法

IEモードでページを表示すると、アドレスバー左端にIEのアイコンが表示されます。

IEアイコンをクリックすると、互換モードなどを確認することができ「次回、このページをInternet Explorerモードで開く」をオンに設定すると、30日間は開いているページを自動的にIEモードで開くことができます。

Microsoft EdgeでWebページをIEモードで表示する方法

IEモードでの表示を終了するときは、右上のメニューから「Internet Explorerモードを終了」をクリックするか、アドレスバーにカーソルを合わせた状態でエンターキーを押してページを再読み込みします。

Microsoft EdgeでWebページをIEモードで表示する方法

なお、この方法でIEモードを利用する場合「互換モード」は自動的に設定され、変更することはできません。

また、ActiveDirectoryドメイン環境のマシンでは、グループポリシーなどでEdgeブラウザの設定を調整しないと「Internet Explorerモードでサイトの再読み込みを許可」の設定が表示されないことがあるようです。

常にIEモードで開きたいときは

上の手順は、特定のWebページやWebアプリを一時的にIEモードで開くには便利な機能ですが、ユーザー自身が操作する必要があります。

会社などで、常にIEモードで開きたいWebページやWebアプリがあるなら、グループポリシーやレジストリ設定で、どのユーザーでサインインしても特定のWebページやWebアプリを常にIEモードで表示させることができます。

ここでは、手順が比較的簡単なレジストリで設定する方法を紹介します。

手順の流れは、次のとおりです。

  1. 作業用パソコンで、IEモードで開きたいWebページやWebアプリのサイト一覧ファイルを作成
  2. IEモードを利用するパソコンで「IEモード」を有効化し、作業用パソコンで作成したサイト一覧ファイルを指定

作業用パソコンでの作業

Edgeブラウザを起動し、オムニバー(アドレスバー)に「edge://compat/sitelistmanager」と入力してエンターキーを押します。

Microsoft EdgeでWebページをIEモードで表示する方法

「エンタープライズサイトリストマネージャー」の画面が開くので「サイトの追加」をクリックします。

Microsoft EdgeでWebページをIEモードで表示する方法

「サイトの追加」画面が表示されるので、IEモードで開くWebページやWebアプリのURL、互換モードを設定して「追加」をクリックします。

なお、互換モードの設定では、IE 11互換なら「既定のモード」を選択し、IE7/IE8互換なら「~エンタープライズモード」を選択します。

Microsoft EdgeでWebページをIEモードで表示する方法

追加したサイトは、一覧に表示されます。

Microsoft EdgeでWebページをIEモードで表示する方法

すべてのサイトを追加し終えたら「XMLにエクスポート」をクリックします。

Microsoft EdgeでWebページをIEモードで表示する方法

エクスポート画面が表示されるので、任意のバージョン番号とファイル名を指定し「エクスポート」をクリックします。

Microsoft EdgeでWebページをIEモードで表示する方法

「この種類のファイルはデバイスに損害を与える可能性があるため、sites.xmlはブロックされました。」と表示されるので、メニューボタンから「保存」をクリックします。

Microsoft EdgeでWebページをIEモードで表示する方法

以上で、EdgeのダウンロードフォルダーにXMLファイルが保存されるので、このファイルをIEモードを利用するパソコンにコピーしておきます。

IEモードを利用するパソコンでの作業

まず、事前確認として、Windowsの「設定」から「アプリ」>「アプリと機能」画面を開き「オプション機能」で「インストールされている機能」に「Internet Explorer 11」があることを確認し、インストールされていなければ「機能の追加」からインストールしておきます。

Microsoft EdgeでWebページをIEモードで表示する方法

次に、管理者権限でコマンドプロンプトを起動して、以下のコマンドを順に実行します。

> reg add HKLM\SOFTWARE\Policies\Microsoft\Edge /v InternetExplorerIntegrationLevel /t REG_DWORD /d 1 /f
> reg add HKLM\SOFTWARE\Policies\Microsoft\Edge /v InternetExplorerIntegrationSiteList /t REG_SZ /d <サイト一覧ファイルのパス> /f

<サイト一覧ファイルのパス>には、作業用パソコンで作成したsites.xmlを保存しているパスを指定します。

コマンド実行後「この操作を正しく終了しました。」と表示されていることを確認したら、Windows 10にサインインし直して設定を適用します。

Microsoft EdgeでWebページをIEモードで表示する方法

設定が完了したら、IEモードで開くように設定したWebページをEdgeブラウザで開いて、IEモードで表示されることを確認します。

Microsoft EdgeでWebページをIEモードで表示する方法

なお、レジストリで設定した内容は、Edgeブラウザからも確認でき、オムニバー(アドレスバー)に「edge://policy」と入力し、エンターキーを押せば「Microsoft Edge Policies」欄に、レジストリ設定した「InternetExplorerIntegrationLevel」と「InternetExplorerIntegrationSiteList」の各ポリシーが表示されています。

Microsoft EdgeでWebページをIEモードで表示する方法

また、オムニバー(アドレスバー)に「edge://compat/enterprise」と入力し、エンターキーを押せば、XMLファイルのパスや、設定したサイトの一覧や互換モードを確認できます。

Microsoft EdgeでWebページをIEモードで表示する方法

あとがき

なお、IEでの利用が前提のWebページやWebアプリの中には、IEモードでも正常に表示できない場合もあるようなので、IEモードを利用するときは事前に動作確認したほうが良いでしょう。