Windows10マシンを複数台持っているなら「配信の最適化」で更新をスピードアップさせよう。

Windows10には、ストアアプリやWindows Updateのダウンロードを効率化する「配信の最適化」機能が搭載されています。

複数のWindows10マシンを利用しているなら「配信の最適化」を利用することで、ストアアプリやWindows Updateの更新プログラムのダウンロードを高速化することができます。

ここでは、Windows10で「配信の最適化」機能を利用する方法を紹介します。

動作環境

この記事は、以下の環境での動作結果を基にしています。他のエディションやバージョンでは、動作結果が異なる場合があることをご了承ください。

ソフトウェア バージョン
Windows10 Professional 64bit 1809

「配信の最適化」とは

「配信の最適化」機能は、Windows10バージョン1511から利用できるようになっているP2P(ピアツーピア)技術を使った配信機能で 他のPCでダウンロードされたストアアプリやWindows Updateの更新プログラムデータが利用可能な場合、Windows Updateサイトからだけではなく、他のPCにキャッシュされたデータからもダウンロードできるようになります。

これにより、Windows10マシンが複数台あるような環境で、Windows Updateやストアアプリのダウンロードを高速化したり、インターネット回線の帯域を節約することができます。

なお「配信の最適化」には、利用する上での要件や制限があります。

  • キャッシュされたデータは、デフォルトで3日間保持されます。
  • 異なるbitやバージョンのPCからは、データをダウンロードすることはできません。
  • 「配信の最適化」の対象PCでは、4GB以上のメモリと32GB以上の空き容量が必要です。

参考:Windows 10, Delivery Optimization, and WSUS: Take #2 – Michael Niehaus' Windows and Office deployment ramblings

「配信の最適化」の設定

「配信の最適化」の設定は、Windowsの「設定」>「更新とセキュリティ」にある「配信の最適化」から行います。

本機能はデフォルトで「他のPCからダウンロードを許可する」がオンに設定されており、ダウンロード済みのストアアプリやWindows Updateの更新プログラムの一部を他のPCがダウンロードできるようになっています。

「他のPC」は、Windows10のProfessionalエディションでは「ローカルネットワーク上のPC」が、Homeエディションでは「ローカルネットワーク上のPCとインターネット上のPC」がデフォルトで選択されています。

ローカルネットワーク上のPCとは、同じパブリックIPアドレスを使用してインターネットに接続するPCを指しており、インターネット上のPCとは、まさしくインターネット上にある「どこかのWindows10」PCとなります。

参考:ダウンロードモード | Windows 10 更新プログラムの配信の最適化の構成 (Windows 10) | Microsoft Docs

なお、PCのスペックが低いマシンで「配信の最適化」を有効にしていると、他のPCへのデータのアップロードにより、意図せずPCの動作が遅くなる場合があります。

そのような場合は「配信の最適化」画面下にある「詳細オプション」で、アップロードの帯域幅などを調整することで、影響を抑えることができます。

「配信の最適化」の効果

Windows10バージョン1709以上では「配信の最適化」画面下にある「アクティビティモニター」で、当月のダウンロードおよびアップロードのファイルサイズなどを、ドーナツグラフでグラフィカルに確認することができます。

これを見ると、おおよそ1/4ぐらいのデータがローカルネットワーク上のPCからダウンロードされており、インターネット帯域の節約に若干効果があるように思われます。

なお、「配信の最適化」の状態は、Windows PowerShellコマンドレットからも確認することができます。

Get-DeliveryOptimizationStatus - ダウンロード状態や他のPCのキャッシュ利用状況を確認できます。

Get-DeliveryOptimizationPerfSnapThisMonth - 当月のダウンロードおよびアップロードのファイルサイズを確認できます。

利用する際の注意点

「ローカルネットワーク」の意味

配信の最適化での「ローカルネットワーク」は、一般的なネットワーク用語としてのローカルネットワークとは意味が異なり、同じパブリックIP アドレスを利用している範囲を「ローカル ネットワーク」と呼びます。

そのため、複数のサブネットで構成されたネットワークで、インターネットへの出入り口が一か所のような、一般的な企業ネットワーク構成の場合、配信の最適化では企業内ネットワークすべてが「ローカルネットワーク」とみなされ、デフォルト設定のままで運用すると、サブネットをまたいだ通信が発生するため注意が必要です。

PCのパフォーマンス低下

上記にも記載していますが、PCのスペックが低いマシンで「配信の最適化」を有効にしていると、他のPCへのデータのアップロードにより、意図せずPCの動作が遅くなる場合があります。

このような場合は「配信の最適化」画面下にある「詳細オプション」をクリックして、設定画面でアップロードの帯域幅などを調整することで、ある程度影響を抑えることができますが、無用なパフォーマンスへの影響を避けたいなら、この機能自体を無効化してしまいましょう。

あとがき

個人用PCで、1~2台ぐらいしか利用していない場合、無用なトラブルを避ける意味では「配信の最適化」は無効化しておいたほうが良いかもしれません。

ただ、上の「アクティビティモニター」にもあるように、ある程度の効果は見込めるため、Windows10マシンをそれなりの台数利用しているなら、メリットもあると思います。

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