リモートからWindows10マシンの電源を入れる方法(Wake On LAN)

リモートからWindows10マシンの電源を入れる方法(Wake On LAN)

新型コロナウイルスによる影響で、自宅などから会社のマシンにリモート接続して仕事をしているという方もいらっしゃるのではないでしょうか。

そのような場合、必要に応じてリモートマシンの電源を誰かに入れてもらったり、リモートマシンを常に接続可能な状態、つまり電源がオンの状態にしておく必要があります。

ですが、必要に応じて自分で電源を入れることができれば、誰かの手を煩わせることもなく、消費電力的にも優しいのではないでしょうか。

そこで、ここではWindows10を対象として、Wake On LAN(以下、WoL)機能をを使ってネットワーク経由でリモートマシンの電源を入れる方法を紹介します。

動作環境

この記事は、以下の環境で実行した結果を基にしています。他のエディションやバージョンでは、動作結果が異なる場合があることをご了承ください。

ソフトウェア バージョン
Windows10 Pro 64bit 1909

WoL機能とは

Wake On LANとは、マジックパケットと呼ばれる特殊なネットワークパケットを起動させたいマシンに送信して、マシンをネットワーク経由で起動させる機能です。

詳しい仕様については、ここでは割愛させていただきますが、Windows10では、スリープ状態(S3ステート)、休止状態(S4ステート)のマシンを復帰させたり、電源オフ状態(S5ステート)マシンの電源を入れることができます。

なお、WoLはPCに搭載されているネットワークアダプターに依存するところも多いため、WoL機能が使えるかどうかは、実際に設定をおこない、動作するか試してみるのが良いでしょう。

WoL機能を利用するには

Windows10マシンをリモートからWoL機能で起動させたい場合は、事前に以下の設定を行います。

  1. 起動させたいマシンのWindows10設定
  2. 起動させたいマシンのBIOS/UEFI設定

起動させたいマシンのWindows10設定

ネットワークアダプターの設定

まず、スタートボタンを右クリックして、メニューから「デバイスマネージャー」をクリックします。

リモートからWindows10マシンの電源を入れる方法(Wake On LAN)

「デバイスマネージャー」が起動したら、ツリーから「ネットワークアダプター」を展開して、利用しているアダプターを右クリックして、メニューから「プロパティ」をクリックします。

リモートからWindows10マシンの電源を入れる方法(Wake On LAN)

プロパティ画面が開いたら「電源の管理」タブを開き「このデバイスで、コンピューターのスタンバイ状態を解除できるようにする」と「Magic Packetでのみ、コンピューターのスタンバイ状態を解除できるようにする」にチェックを入れます。

もし、この項目がグレーアウトしている場合、そのネットワークアダプターでは、WoLを利用することはできません。

リモートからWindows10マシンの電源を入れる方法(Wake On LAN)

次に「詳細設定」タブを開き、WoL関連の設定項目を有効化して「OK」をクリックします。

リモートからWindows10マシンの電源を入れる方法(Wake On LAN)

なお、上の画像では項目名は「ウェイク・オン・マジック・パケット」と表示されていますが、利用しているアダプターにより設定すべき項目の名称は異なるため、マニュアルなどがあればそれらを参照しましょう。

Memo

ちなみに、設定項目名は「Wake on Magic Packet」「Wake on Settings」「Wake Up Capabilities」「Wake On設定」「Wake-On-Lan機能」「ウェークアップ機能」「PMEをオンにする」といった名称であることが多いようです。

「高速スタートアップ」の無効化

WoLでマシンを起動させる場合、マジックパケットを受け取るために、電源オフの状態でもネットワークアダプターに電力が供給されている必要がありますが、高速スタートアップ機能が有効化された状態でシャットダウンすると、ネットワークアダプターに電力が供給されなくなります。

そこでWoLを利用するときは、事前に「高速スタートアップ」機能を無効化しておく必要があります。

高速スタートアップの無効化方法は、以下の記事をご参照ください。

Windows10でトラブル時のシャットダウンは「完全シャットダウン」を行うべし。
Windows10のシャットダウン方法には、デフォルトのシャットダウン方法である「通常シャットダウン」と、「完全シャットダウン」の2種類...

起動させたいマシンのBIOS/UEFI設定

次に、起動させたいマシンのUEFI設定で、WoL機能を有効化します。

なお、UEFI設定画面を起動する方法や、WoLの有効/無効を切り替える項目については、メーカー製マシンの場合は、マニュアルやサポートページを確認し、自作PCなどの場合は、マザーボードのマニュアルなどで確認しましょう。

私が利用しているASUS製マザーボードの場合は「Advanced Mode」>「詳細」>「APM」にある「PCIE/PCIによる電源ON」の項目を有効化することでWoL機能が有効化されました。

Memo

ちなみに、設定項目名は「Wake on LAN」「Wake-up on LAN」「Wake on PME」「Power On by PCIE Devices」「Power on by PME」「Resume By PCI-E Device」「PCIEによる電源ON」といった名称であることが多いようです。

リモートからWindows10マシンの電源を入れる方法(Wake On LAN)

また、マザーボードの節電モードや省エネモードを有効化している場合、節電モードや省エネモードになると、ネットワークアダプタに電力が供給されなくなり、WoLでマシンを起動できない場合があるので、節電モードや省エネモードは無効化しておきましょう。(節電モードや省エネモードの名称は「Deep Sleep」や「ErP」といった名称であることが多いです。)

UEFI設定を完了したら、設定を保存してマシンを再起動します。

以上で、設定完了です。

WoLでリモートマシンを起動させる

上の事前設定を済ませたら、実際にWoLでリモートマシンを起動させてみます。

WoLでは、起動させたいマシンにマジックパケットを送信しますが、マジックパケットを送信するマシンと起動させたいマシンは、同じネットワークセグメントに接続している必要があります。

Memo

インターネット越しの遠隔地のマシンを起動させるのであれば、起動させたいマシンが接続されているネットワークに、VPNなどで接続しておく必要があります。

また、マジックパケットを送信するときは、起動させたいマシンのMACアドレスを指定して送信します。

起動させたいマシンのMACアドレスは、「設定」アプリ>「ネットワークとインターネット」>「状態」にある「接続プロパティの変更」画面で確認できます。

リモートからWindows10マシンの電源を入れる方法(Wake On LAN)

また「ipconfig /all」や「getmac」コマンドでも確認できます。

リモートからWindows10マシンの電源を入れる方法(Wake On LAN)

リモートからWindows10マシンの電源を入れる方法(Wake On LAN)

マジックパケットは、フリーソフトウェアを利用して送信するのが良いでしょう。おススメのツールは「Wake on LAN for Windows」です。

「Wake on LAN for Windows」は、以下のようにGUI画面で起動させたいマシンを登録してマジックパケットを送信したり、コマンドでマジックパケットを送信したりできます。

リモートからWindows10マシンの電源を入れる方法(Wake On LAN)

> WinWol /C /M <MACアドレス>

Wake on LAN for Windowsの詳細情報 : Vector ソフトを探す!

あとがき

WOLとVPNをうまく利用すれれ、リモートから必要なときだけPCの電源を入れるといったことができ、誰かに電源を入れてもらうといった手間が不要になるので、より効率よくリモートワーク、リモートメンテナンスができるでしょう。

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