Windows 10や11でユーザーデータや設定を新しいパソコンに移行したい場合やOSを再インストールして以前と同じ設定で使いたい場合、標準機能で対応しようとすると設定の同期機能やOneDriveのバックアップ機能といったいくつかの機能を組み合わせて行う必要があり、決して手軽にというわけにはいきませんでした。
そのようなこともあってか、Windows 10や11では2023年8月の更新プログラムでデータや設定を簡単にバックアップ(移行)できるバックアップアプリとして新たに「Windowsバックアップ」が搭載されました。
そこでここでは、Windows 10を例に「Windowsバックアップ」の使い方を紹介します。
目次
動作環境
この記事は、以下の環境で実行した結果を基にしています。他のエディションやバージョンでは、動作結果が異なる場合があることをご了承ください。
ソフトウェア | バージョン |
---|---|
Windows 10 Pro 64bit | 22H2 |
Windowsバックアップとは
Windowsバックアップは、Windows 10や11で2023年8月の更新プログラムで新たに標準搭載されたバックアップアプリで、特徴は次のとおりです。
- 利用には個人用Microsoftアカウントが必要
- データのバックアップ先はOneDriveのみ
- バックアップできるデータは以下の4つ
- ユーザーのデスクトップ、ドキュメント、写真フォルダー
- インストールされたストアアプリと固定(ピン留め)されたアプリの設定
- Windowsの設定(アクセシビリティ、アカウントとパスワード、個人用設定、言語設定と辞書、その他のWindows の設定)
- Wi-Fiネットワークとパスワードの設定
- バックアップデータの復元はOSのセットアップ画面から行う
Windowsバックアップの使い方
Windowsバックアップの使い方はとても簡単で、スタートメニューのプログラム一覧などからWindowsバックアップアプリを起動して、バックアップする項目をオンにして「バックアップ」ボタンをクリックします。
あとは、ユーザー操作不要でバックアップしてくれます。
バックアップデータを復元したいときは
バックアップデータを復元するときは、OSのセットアップ画面から行いバックアップしたときと同じMicrosoft アカウントでサインインして、デバイスをインターネットに接続すれば、セットアップの途中でデータの復元が提案されるので、指示に従えば復元できます。
あとがき
OSを再インストールしたときなどは、これまでだとWindowsの各種設定を一から設定し直す必要がありましたが、Windowsバックアップを利用すれば、簡単に以前の環境を復元できセットアップ作業を大幅に短縮できます。
なお、OneDriveの無料枠は5GBと少ないので、たくさんのデータが保存されたフォルダーをWindowsバックアップでバックアップしたいとお思いなら、Microsoft 365サブスクリプションを購入するとよいでしょう。(Microsoft 365 Basicなら年額2,244円でOneDriveを100GBまで利用できます。)