Windows 10でフォルダーやファイルを誤ってごみ箱から削除したり上書きしてしまった後に、フォルダーやファイルを復元したい場合、操作直後なら「元に戻す(Ctrl+Z)」で元の状態に戻せる場合がありますが、そうでない場合の復元方法としていくつかの選択肢があります。
- 「以前のバージョンの復元」で復元する
- 「バックアップと復元(Windows 7)」で復元する
- ファイル復元ツールを利用して復元する
そこでここでは、Windows 10で上に挙げたそれぞれの方法で、削除/上書きしてしまったフォルダーやファイルを復元する方法を紹介します。
目次
動作環境
この記事は、以下の環境で実行した結果を基にしています。他のエディションやバージョンでは、動作結果が異なる場合があることをご了承ください。
ソフトウェア | バージョン |
---|---|
Windows 10 Pro 64bit | 21H2 |
「以前のバージョンの復元」で復元する
Windows 10で「以前のバージョンの復元」からフォルダーやファイルを復元するには、「システムの保護」または「ファイル履歴」機能が有効化されており、以前のデータがバックアップされていることが前提となります。
それぞれの機能の有効化方法は、以下の記事をご覧ください。


「以前のバージョンの復元」から、フォルダーやファイルを復元する手順は、次のとおりです。
まず、削除したフォルダーまたはファイルを復元するときは、そのフォルダーまたはファイルが保存されていたフォルダーを右クリックし、メニューから「以前のバージョンの復元」をクリックします。
上書きしてしまったファイルを復元するときは、そのファイルを右クリックし、メニューから「以前のバージョンの復元」をクリックします。
フォルダーまたはファイルのプロパティ画面の「以前のバージョン」タブが開き「ファイルのバージョン」または「フォルダーのバージョン」に、バックアップされている以前のバージョンが一覧表示されるので、復元したいバージョンを選択して「開く」をクリックします。
「開く」ボタンをクリックしても反応が無い場合は、横の「▼」ボタンをクリックし、表示されるメニューから「ファイル履歴で開く」をクリックし、ファイル履歴の画面からファイルを復元します。
ファイル履歴でのファイルの復元方法は、以下の記事をご覧ください。

以前のバージョンのファイルが開くか、フォルダーの内容が表示されるので、復元したいファイルを開いて内容を確認し、ファイルを開いているアプリから名前を付けて保存などでファイルを任意の場所に保存するか、開いているフォルダーから復元したいファイルを右クリックして、メニューから「コピー」を選択して、任意の場所に貼り付けて保存します。
以上で、復元完了です。
なお「以前のバージョン」タブにある「復元」ボタンをクリックすると、現在のファイルやフォルダーの内容が選択したバージョンで上書きされてしまい、現在の内容が失われてしまうので、上に紹介した手順で、ファイルを別名で保存したり、別の場所にコピーしたりするのがおススメです。
「バックアップと復元」で復元する
「バックアップと復元(Windows 7)」機能を使って、フォルダーやファイルを復元するには「バックアップと復元(Windows 7)」機能で復元したいフォルダーやファイルをバックアップしていることが前提となります。
「バックアップと復元(Windows 7)」機能を使って、フォルダーやファイルをバックアップ/復元する方法は、以下の記事をご覧ください。

ファイル復元ツールを使って復元する
「システム保護」「ファイル履歴」「バックアップと復元」機能を利用していない環境で、削除してしまったファイルを復元したいときは、Microsoftが提供しているファイル復元ツール「Windows File Recovery」や、サードパーティーのファイル復元ツールを使って復元できる可能性があります。
なお、ファイル復元ツールを使って復元する場合は、ファイルを削除してから時間がたつほど回復が困難になるので、なるべく早めの対応が肝心です。
「Windows File Recovery」の使い方は、以下の記事をご覧ください。

あとがき
「システム保護」「ファイル履歴」「バックアップと復元」といった機能は、しっかりと設定しておけば、フォルダーやファイルを誤って削除してしまったときや上書きしてしまったといった万が一のときにしっかりと活躍してくれます。
転ばぬ先の杖として、これらの機能を改めて見直して必要に応じて設定しておくことを強くお勧めします。