Windows 10や11でレジストリをバックアップ・復元する方法

Windows 10や11でレジストリをバックアップ・復元する方法

Windowsのレジストリには、システムやアプリケーションなどの設定が保存されており、一般的なWindows操作でレジストリを編集することはほとんどありませんが、ときにはレジストリを直接編集しなければならないときもあります。

ですが、レジストリの操作には注意が必要で、誤った情報を書き込んだりするとWindowsやアプリケーションの動作に問題が出る場合があるので、レジストリを直接編集するときは事前にバックアップしておくのが安心です。

そこでここでは、Windows 10や11で、レジストリエディターやコマンドでレジストリ情報をバックアップする方法や、バックアップしたレジストリ情報を復元する方法を紹介します。

この記事は、以下の環境で実行した結果を基にしています。他のエディションやバージョンでは、動作結果が異なる場合があることをご了承ください。

ソフトウェアバージョン
Windows 10 Pro 64bit21H2

レジストリをバックアップする

レジストリエディターでバックアップする

レジストリエディターで任意のレジストリキーをバックアップするときは、レジストリエディターの左ペインからバックアップしたいレジストリキーを右クリックして、メニューから「エクスポート」を選択します。

Windows 10や11でレジストリをバックアップ・復元する方法

「レジストリファイルのエクスポート」画面が表示されるので、保存する場所とファイル名を指定して「保存」をクリックします。

Windows 10や11でレジストリをバックアップ・復元する方法

以上で、保存場所に指定したレジストリキー配下のデータが、REGファイルとしてバックアップされます。

Windows 10や11でレジストリをバックアップ・復元する方法

バックアップされたファイルはテキストデータなので、右クリックしてメニューから「編集」を選択すれば、メモ帳が開きどのようなデータがバックアップされているか確認できます。

Windows 10や11でレジストリをバックアップ・復元する方法

コマンドでバックアップする

コマンドで任意のレジストリキーをバックアップするときは「REG EXPORT」コマンドや「REG SAVE」コマンドを利用します。

たとえば「HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion」配下のデータを「REG EXPORT」コマンドでバックアップしたいときは、管理者権限でコマンドプロンプトを起動して、以下のようにコマンドを実行します。

また、以下のコマンドでは「D:\backup.reg」にバックアップしています。

C:\> REG EXPORT "HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion" D:\backup.reg

コマンド実行後「この操作を正しく終了しました。」と表示されればバックアップ完了です。

Windows 10や11でレジストリをバックアップ・復元する方法

「REG SAVE」コマンドでバックアップしたいときは、管理者権限でコマンドプロンプトを起動して、以下のようにコマンドを実行します。

また、以下のコマンドでは「D:\backup.hiv」ファイルにバックアップしています。

C:\> REG SAVE "HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion" D:\backup.hiv

コマンド実行後「この操作を正しく終了しました。」と表示されればバックアップ完了です。

Windows 10や11でレジストリをバックアップ・復元する方法

Memo

なお「REG EXPORT」コマンドでは、レジストリエディターでバックアップするときと同じテキスト形式でバックアップされ、「REG SAVE」コマンドでは、ハイブデータと呼ばれるバイナリ形式でバックアップされます。

また「REG SAVE」でバックアップしたデータには、サブキーや値だけでなく、キー自身およびサブキーのアクセス許可や所有者の情報も含まれています。

バックアップしたレジストリを復元する

レジストリエディターで復元する

バックアップ(エクスポート)したREGファイルをレジストリエディターで復元するときは、レジストリエディターのメニューから「ファイル」>「インポート」を選択します。

Windows 10や11でレジストリをバックアップ・復元する方法

「レジストリファイルのインポート」画面が表示されるので、復元したいREGファイルを選択して「開く」をクリックします。

Windows 10や11でレジストリをバックアップ・復元する方法

正常に復元が完了すると、以下のようなメッセージが表示されるので「OK」をクリックします。

Windows 10や11でレジストリをバックアップ・復元する方法

以上で、復元処理完了です。

なお、レジストリを復元したらWindowsを再起動しましょう。

コマンドで復元する

バックアップ(エクスポート)したREGファイルを「REG IMPORT」コマンドで復元するときは、管理者権限でコマンドプロンプトを起動して、復元するREGファイルを指定して、以下のように実行します。

C:\> REG IMPORT D:\backup.reg

コマンド実行後「この操作を正しく終了しました。」と表示されれば復元完了です。

Windows 10や11でレジストリをバックアップ・復元する方法

「REG SAVE」コマンドでバックアップしたHIVファイルを「REG RESTORE」コマンドで復元するときは、復元するパスと復元するファイルを指定して、以下のように実行します。

C:\> REG RESTORE "HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion" D:\backup.hiv

コマンド実行後「この操作を正しく終了しました。」と表示されれば復元完了です。

Windows 10や11でレジストリをバックアップ・復元する方法

なお、レジストリを復元したらWindowsを再起動しましょう。

あとがき

Windows 10や11でレジストリの編集を行うときは、ここで紹介した方法であらかじめバックアップしておけば、万が一のときも安心です。

ご活用あれ。