Windows 11は、Windows 10に比べてデザイン面での刷新が目立っていますが、それはWindows 11を新規インストール(クリーンインストール)する画面にも及んでいます。
Windows 10のときとインストール手順の違いはそれほどありませんが、デザインが刷新されたことで、よりわかりやすく設定しやすくなっているという印象です。
そこでここでは、インストールメディアを使ってWindows 11を新規インストール(クリーンインストール)する手順を紹介します。
目次
インストールメディアの準備
まずは、Windows 11のインストールメディアを準備します。
インストールメディアの作成手順については、次の記事をご参照ください。
Windows 11の新規インストール
余計なトラブルを避けるために、キーボードとマウス以外の周辺機器はすべて取り外した状態で作業を行いましょう。
また、インストールメディアとしてUSBメモリを使用する場合は、WindowsをインストールするHDDやSSD以外の記憶装置を接続していると、インストールエラーが発生する可能性があるため、物理的に取り外すか、UEFI(BIOS)で無効化してからインストールを実施しましょう。
インストールメディアからの起動
インストールメディアの準備が完了したら、新規インストールするマシンに接続(または装てん)して、インストールメディアからパソコンを起動します。
ここでは、例としてDVDメディアから起動しています。
DVDから起動すると、以下のように画面左上に「Press any key to boot from CD or DVD...」というメッセージが表示されるので、表示されている間に何かキーを押します。
言語とキーボードの設定
インストールメディアから起動すると、次のようなWindowsのセットアップ画面が表示されるので、以下を設定して「次へ」をクリックします。
なお、通常はデフォルトの設定のままで問題ありません。
項目 | 設定値 |
---|---|
インストールする言語 | 日本語(日本) |
時刻と通貨の形式 | 日本語(日本) |
キーボードまたは入力方式 | Microsoft IME |
キーボードの種類 | 日本語キーボード(106/109キー) |
次の画面では「今すぐインストール」をクリックします。
ちなみに左下の「コンピューターを修復する」をクリックすると、インストール済みのWindowsを初期化したり、トラブルシューティングツールを起動することができます。
プロダクトキーの入力
次の「Windowsのライセンス認証」画面では、プロダクトキーの入力欄にプロダクトキーを入力して「次へ」をクリックするか、Windows 11をインストールした後にプロダクトキーを入力するときは「プロダクトキーがありません」をクリックします。
オペレーティングシステムの選択
次の画面では、インストールするオペレーティングシステムのエディションを選択して「次へ」をクリックします。
ライセンス条項への同意
次の「適用される通知とライセンス条項」では、記載されている条項を確認後「Microsoftソフトウェアライセンス条項に同意します。・・・」にチェックを入れて「次へ」をクリックします。
なお、以下のように「このPCではWindows 11を実行できません」と表示され先へ進めなくなったときは、Windows 11をインストールするパソコンが、システム要件を満たしているかを確認しましょう。
Windows 11のシステム要件は、以下の公式サイトで確認できます。
Windows 11 の仕様とシステム要件 | Microsoft
クリーンインストールの選択
次の、インストールの種類では「カスタム:Windowsのみをインストールする(詳細設定)」をクリックします。
Windows 11をインストールする場所を選択
次の画面では、Windows 11をインストールするドライブを選択して「次へ」をクリックします。
なお、パソコンに複数のハードディスク(SSD)を接続しているときは、Windows 11をインストールするドライブを間違わないように注意しましょう。
Windows 11のインストール開始
Windows 11のインストールが始まり、10分ほどで処理が完了しパソコンが自動的に再起動します。
Windows 11の初期設定
パソコンが何回か再起動すると、以下のような初期設定画面が表示されるので、順に設定します。
なお、ここで設定する内容は、あとからWindowsの設定で変更することもできます。
地域の設定
「日本」が選択されていることを確認して「はい」をクリックします。
キーボードレイアウトの設定
オペレーティングシステムのインストール時に指定したキーボードレイアウト「Microsoft IME」が表示されていることを確認して「はい」をクリックします。
2つ目のキーボードレイアウトを追加したい場合は「レイアウトの追加」から追加できますが、ここでは「スキップ」をクリックします。
インターネット接続できない場合(オフラインの場合)
パソコンがインターネット接続できない(オフライン)場合は、インストールするWindows 11のエディションにより画面表示が異なります。
Proエディション
Proエディションでは、以下の画面が表示されるので「インターネット接続していません」をクリックし、次画面で「制限された設定で続行」をクリックします。
すると、ローカルアカウントの作成画面が表示されるので、ユーザー名やパスワード、セキュリティの質問を順に設定します。
ローカルカウントの作成後は、後述の「プライバシー設定」を設定して初期設定が完了します。
Homeエディション
Homeエディションでは、インターネット接続できない(オフライン)と、以下の画面が表示され、通常は操作を続行できませんが、以下の手順を実施することで、操作を続行させることができます。
まず、以下の画面が表示されている状態で「Shift+F10」キーを押してコマンドプロンプトを起動します。
コマンドプロンプトが起動したら、以下のコマンドを実行します。
> taskkill /F /IM oobenetworkconnectionflow.exe
コマンド実行後「成功:プロセス・・・は強制終了されました。」を表示されていることを確認し、コマンドプロンプトを画面右上の「×」ボタンで閉じます。
すると、ローカルアカウントの作成画面が表示されるので、ユーザー名やパスワード、セキュリティの質問を順に設定します。
ローカルカウントの作成後は、後述の「プライバシー設定」を設定して初期設定が完了します。
デバイス名の設定
パソコンに設定するコンピューター名を入力して「次へ」をクリックするか、あとで設定したいときは「今はスキップ」をクリックします。
デバイス利用環境の選択
デバイスの利用環境を「個人用」または「職場または学校用」から選択します。
個人用を選択した場合は、次画面でMicrosoftアカウントやローカルアカウントをサインインアカウントとして設定でき、職場や学校用を選択した場合は、Microsoft365アカウントやドメイン参加などの設定ができます。
ここでは「個人用に設定」を選択して「次へ」をクリックします。
アカウントの追加
Windows 11にサインインするMicrosoftアカウントを入力して「次へ」をクリックし、認証を行います。
なお、Microsoftアカウントを持っていない場合は、アカウント入力欄の下にある「作成」をクリックして新規作成することができ、下部の「サインインオプション」をクリックして「オフラインアカウント」を選択すれば、ローカルアカウントを作成することもできます。
PINの作成
PINの作成画面が表示されるので「PINの作成」をクリックします。
PINのセットアップ画面が表示されるので、数字4桁~6桁ぐらいでPINを設定し「OK」をクリックします。
なお「英字と記号を含める」にチェックを入れると、PINに英字や記号も利用できます。
デバイスの設定
上で設定したMicrosoftアカウントを別のパソコンでも利用している場合、以下のように別のパソコンの設定を復元するかを選択できます。
ここでは「新しいデバイスとして設定する」を選択して「次へ」をクリックします。
プライバシー設定
「音声認識」「位置情報」「診断データ」といったプライバシーにかかわる情報を、Microsoftが収集・使用できるようにするかを設定できます。
ここでは、デフォルト設定のまま「同意」をクリックします。
エクスペリエンスのカスタマイズ
デバイスの使用方法(ゲームやエンターテインメントなど)を選択して「承諾」をクリックすることで、選択した項目に応じたアプリが提供されたり、通知・提案などが表示されるようになります。
ここでは「スキップ」をクリックします。
OneDriveのバックアップ設定
OneDriveにデスクトップ、ドキュメント、ピクチャの各フォルダー内のファイルをバックアップするかを設定できます。
ここでは「ファイルのバックアップを行わない」を選択して「次へ」をクリックします。
以上で、初期設定完了です。
しばらくして、以下のようにWindows 11のデスクトップ画面が表示されれば、新規インストール(クリーンインストール)作業は完了です。
あとは、WindowsUpdateを実行し、必要に応じてアプリのインストールや自分用の設定などを実施します。
あとがき
OSの新規インストール(クリーンインストール)は、インストールメディアの準備から始まり、OSのインストール、OSの初期設定、アプリのインストール、自分用の設定など、利用できる状態にするまでに結構時間のかかる作業なので、時間的に余裕があるときに実施しましょう。