Windowsでユーザーがサインインできる時間帯を制限する方法

Windowsでユーザーがサインインできる時間帯を制限する方法

共用のWindowsパソコンなどでは、ユーザーがWindowsにサインインできる時間帯を設定して、勝手にパソコンが使用されないよう制限したいときがあります。

そこでここでは、Windowsで「NET USER」コマンドを使って、ユーザーがサインインできる時間帯を制限する方法を紹介します。

この記事は、以下の環境で実行した結果を基にしています。他のエディションやバージョンでは、動作結果が異なる場合があることをご了承ください。

ソフトウェアバージョン
Windows 10 Pro 64bit21H1

NET USERコマンドで制限する

ユーザーがサインインできる時間帯を制限する方法として、昔から利用できるのが「NET USER」コマンドを使った方法で、ローカルアカウントとMicrosoftアカウントの両方に対して設定できます。

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企業などのActive Directoryドメイン環境のドメインユーザーアカウントも「Active Directory ユーザーとコンピューター」からや「NET USER」コマンドに「/DOMAIN」オプションを付けることで、サインインできる時間帯を制限できますが、ここでは詳細は割愛させていただきます。

手順は、次のとおりです。

まず、管理者ユーザーでWindows 10にサインインして、スタートボタン右の検索ボックスに「cmd」と入力するなどして、管理者権限でコマンドプロンプトを起動します。

Windowsでユーザーがサインインできる時間帯を制限する方法

コマンドプロンプトを起動したら「NET USER」コマンドを実行して、ユーザーの一覧から制限を設定するユーザー名を確認します。

以降では、ローカルアカウント「userA」のサインインできる時間帯を制限します。

Windowsでユーザーがサインインできる時間帯を制限する方法

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制限するユーザーがMicrosoftアカウントの場合は、Microsoftアカウント名の最初の5文字がユーザー名として表示されているので、それを使って設定します。

設定例は、次のとおりです。

設定例1

たとえば、サインインできる時間帯を、月曜日から金曜日の15:00から23:00に制限したいときは、次のようにコマンドを実行します。

> net user userA /times:M-F,15:00-23:00
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上のコマンドの「M-F」は曜日の範囲を「15:00-23:00」は時間の範囲をそれぞれ指定しており、曜日の指定は英語または英語の省略形を使用でき、省略形では月曜日から日曜日を「M、T、W、Th、F、Sa、Su」で表します。

時間の範囲は、24時間表記のほかに12時間表記「am、pm、a.m、p.m」で指定でき、1時間単位でのみ指定でき、11:30などの分の指定はできません。

コマンド実行後「コマンドは正常に終了しました。」と表示されれば、設定完了です。

Windowsでユーザーがサインインできる時間帯を制限する方法

設定を確認するときは、次のようにコマンドを実行することで、指定したユーザーの情報が表示され、「ログオン可能時間」にサインイン可能時間帯が表示されます。

> net user userA

Windowsでユーザーがサインインできる時間帯を制限する方法

ちなみに、サインインを制限された時間帯にユーザーがサインインすると、以下のようにサインインできない旨のメッセージが表示されます。

Windowsでユーザーがサインインできる時間帯を制限する方法

設定例2

月曜から金曜の15:00から夜中の1時までに設定したいときは、次のようにコマンドを実行します。

> net user userA /times:M-F,17:00-24:00;T-Sa,00:00-01:00
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複数の曜日と時間帯を設定するとき「;(セミコロン)」で区切ります。

設定例3

月・水・金の15:00-23:00に制限したいときは、次のようにコマンドを実行します。

> net user userA /times:M,15:00-23:00;W,15:00-23:00;F,15:00-23:00

設定例4

すべての制限を解除したいときは、次のようにコマンドを実行します。

> net user userA /times:ALL

逆に、すべての曜日、時間帯でサインインを制限したいときは、次のようにコマンドを実行します。

> net user userA /times:

あとがき

なお、家族アカウント(子供用アカウント)として作成されたMicrosoftアカウントに時間制限を設定するときは「Family Safety」機能を使って設定することをおすすめします。

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