Windows 10でユーザーがサインインできる時間帯を制限する方法

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Windows 10でユーザーがサインインできる時間帯を制限する方法

Windows 10パソコンを家族で共用しているような場合、お子さんが勝手にパソコンを使うことがないように、ユーザーアカウントにサインインできる時間帯を制限したいときがあります。

そこでここでは、Windows 10で「NET USER」コマンドを使って、ユーザーがサインインできる時間帯を制限する方法を紹介します。

また、家族アカウント(子供用アカウント)として作成されたMicrosoftアカウントに対して、「Family Safety」機能を使ってサインインできる時間帯を制限する方法も併せて紹介します。

子供が使うWindows 10を適切に制限/管理する方法
ここでは、子供用の家族アカウントを作成して、子供が使うWindows 10を適切に制限/管理する方法を紹介します。

動作環境

この記事は、以下の環境で実行した結果を基にしています。他のエディションやバージョンでは、動作結果が異なる場合があることをご了承ください。

ソフトウェアバージョン
Windows 10 Pro 64bit21H1

NET USERコマンドで制限する

ユーザーがサインインできる時間帯を制限する方法として、昔から利用できるのが「NET USER」コマンドを使った方法で、ローカルアカウントとMicrosoftアカウントの両方に対して設定できます。

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企業などのActive Directoryドメイン環境のドメインユーザーアカウントも「Active Directory ユーザーとコンピューター」からや「NET USER」コマンドに「/DOMAIN」オプションを付けることで、サインインできる時間帯を制限できますが、ここでは詳細は割愛させていただきます。

手順は、次のとおりです。

まず、管理者ユーザーでWindows 10にサインインして、スタートボタン右の検索ボックスに「cmd」と入力するなどして、管理者権限でコマンドプロンプトを起動します。

Windows 10でユーザーがサインインできる時間帯を制限する方法

コマンドプロンプトを起動したら「NET USER」コマンドを実行して、ユーザーの一覧から制限を設定するユーザー名を確認します。

以降では、ローカルアカウント「userA」のサインインできる時間帯を制限します。

Windows 10でユーザーがサインインできる時間帯を制限する方法

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制限するユーザーがMicrosoftアカウントの場合は、Microsoftアカウント名の最初の5文字がユーザー名として表示されているので、それを使って設定します。

また、制限するMicrosoftアカウントを、家族アカウント(子供用アカウント)として作成している場合は、後述の「Family Safety」機能を使って制限することもできます。

設定例は、次のとおりです。

設定例1

たとえば、サインインできる時間帯を、月曜日から金曜日の15:00から23:00に制限したいときは、次のようにコマンドを実行します。

> net user userA /times:M-F,15:00-23:00
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上のコマンドの「M-F」は曜日の範囲を「15:00-23:00」は時間の範囲をそれぞれ指定しており、曜日の指定は英語または英語の省略形を使用でき、省略形では月曜日から日曜日を「M、T、W、Th、F、Sa、Su」で表します。

時間の範囲は、24時間表記のほかに12時間表記「am、pm、a.m、p.m」で指定でき、1時間単位でのみ指定でき、11:30などの分の指定はできません。

コマンド実行後「コマンドは正常に終了しました。」と表示されれば、設定完了です。

Windows 10でユーザーがサインインできる時間帯を制限する方法

設定を確認するときは、次のようにコマンドを実行することで、指定したユーザーの情報が表示され、「ログオン可能時間」にサインイン可能時間帯が表示されます。

> net user userA

Windows 10でユーザーがサインインできる時間帯を制限する方法

ちなみに、サインインを制限された時間帯にユーザーがサインインすると、以下のようにサインインできない旨のメッセージが表示されます。

Windows 10でユーザーがサインインできる時間帯を制限する方法

設定例2

月曜から金曜の15:00から夜中の1時までに設定したいときは、次のようにコマンドを実行します。

> net user userA /times:M-F,17:00-24:00;T-Sa,00:00-01:00
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複数の曜日と時間帯を設定するとき「;(セミコロン)」で区切ります。

設定例3

月・水・金の15:00-23:00に制限したいときは、次のようにコマンドを実行します。

> net user userA /times:M,15:00-23:00;W,15:00-23:00;F,15:00-23:00

設定例4

すべての制限を解除したいときは、次のようにコマンドを実行します。

> net user userA /times:ALL

逆に、すべての曜日、時間帯でサインインを制限したいときは、次のようにコマンドを実行します。

> net user userA /times:

Family Safetyで制限する

制限したいMicrosoftアカウントを、家族アカウント(子供用アカウント)として作成している場合は、「Family Safety」機能を使ってサインインできる時間帯を制限することもできます。

Family Safety機能を使って制限する手順は、次のとおりです。

まず、保護者のMicrosoftアカウントでWindows 10にサインインしてから、Windowsの「設定」>「アカウント」>「家族とその他のユーザー」で「オンラインで家族の設定を管理」をクリックします。

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Webブラウザから直接「Family Safetyのページ」を開いてもOKです。

Windows 10でユーザーがサインインできる時間帯を制限する方法

すると、Webブラウザが起動して「Family Safety」のページが表示されるので、制限したい家族アカウントを選択します。

Windows 10でユーザーがサインインできる時間帯を制限する方法

家族アカウントのページが表示されたら、画面左側のメニューから「使用時間」を選択することで、曜日単位でサインインできる時間帯を制限できます。

Windows 10でユーザーがサインインできる時間帯を制限する方法

なお、制限設定は、時間帯だけでなく時間制限(1日に3時間など)を設定したり、複数の時間帯を設定することもできます。

Windows 10でユーザーがサインインできる時間帯を制限する方法

あとがき

1台のWindows 10パソコンで設定するだけなら「NET USER」コマンドで十分ですが、お子さんがMicrosoftアカウント使って複数のデバイス(Windows 10やXbox)にサインインすることが予想されるなら「Family Safety」を使うことで、アカウントに対して制限を掛けることができ、デバイスごとに設定する手間を省けるでしょう。