Windows10:標準機能でシステムデータをバックアップする方法

パソコンをある程度の期間使っていると、ある日突然起動しなくなるなど、経年によるハードウェア故障がいつかやってきます。そんなときも備えあれば憂いなしで、パソコン上のデータをバックアップしておけば、万が一ハードディスクがクラッシュしても被害は最小限に抑えられます。

パソコン上のデータは、システムデータとユーザーデータに分けられます。ユーザーデータのバックアップは、最近ではオンラインストレージを利用することで比較的簡単にバックアップすることができますが、システムデータについては、別途バックアップしておく必要があります。

メーカー製のWindowsパソコンは、多くの場合リカバリメディアを作成しておくことで、システムデータをバックアップすることができますが、自作パソコンなど、自分でWindowsをインストールしたマシンでは、自分でバックアップする必要があります。

Windowsのシステムデータをバックアップする方法としては、バックアップ専用のソフトウェアを利用する方法と、Windowsの標準機能でバックアップする方法がありますが、ここでは、標準機能でバックアップする方法を紹介します。

動作環境

この記事は、以下の環境で実行した結果を基にしています。他のエディションやバージョンでは、動作結果が異なる場合があることをご了承ください。

項目
製品 Windows10 Professional 64bit
バージョン 1803(April 2018 Update)

おすすめバックアップ方法

Windowsのシステムデータを標準機能でバックアップする場合、以下のように3種類の方法があります。

機能名 説明
バックアップ 定期的にシステムデータとユーザーデータをバックアップする
システムイメージの作成 その時点のシステムデータをバックアップする
回復ドライブ OSを初期化するために必要なシステムデータをバックアップする

個人的におすすめするのは、以下の2つを実施する方法です。

  1. 「システムイメージの作成」で、その時点のシステムデータをバックアップし「システム修復ディスク」は作成しない
  2. 「システム修復ディスク」の代わりに「回復ドライブの作成」で作成する回復ドライブを、バックアップデータを復元するツールとして利用

この方法だと、万が一ハードディスクが故障して交換した場合でも、一からOSをインストールし直さなくても、システムイメージからすばやく復旧することができ「システム修復ディスク」の代わりに「回復ドライブ」を復元ツールとして利用することで、光学ドライブが不要というメリットもあります。

システム修復ディスクと回復ドライブの違い

Windows10には、OSが起動しないなど、パソコンに問題が発生したときに利用するツールとして「回復ドライブ」と「システム修復ディスク」があります。

どちらのツールも、Windowsが正常に起動できるときに作成しておき、パソコンに問題が発生したときに、問題を修復するために使用するツールですが、両者の違いは「システムファイルをバックアップできるかどうか」という点と、作成できる媒体です。

「回復ドライブ」では、パソコンを初期化するために必要なシステムデータをバックアップすることができ、USBメモリ(32GB以上)に作成することができます。

「システム修復ディスク」には、バックアップ機能はなく、書込み可能な光学ディスク(CD-RやDVD-Rなど)にしか作成することができません。

大は小を兼ねるではないですが「回復ドライブ」を作成しておくことをおすすめします。

バックアップ手順

ここからは、実際に「システムイメージの作成」「回復ドライブの作成」手順を紹介します。

システムイメージの作成

「スタート」メニューから「Windowsシステムツール」>「コントロールパネル」>「システムとセキュリティ」の「バックアップと復元(Windows7)」を開きます。

「バックアップと復元(Windows7)」画面で「システムイメージ作成」をクリックします。

「システムイメージの作成」画面でバックアップの保存先を指定し「次へ」をクリックします。ここでは、ハードディスク上を選択していますが、DVDやネットワークの場所も選択可能です。

バックアップ対象のドライブを選択します。画面に記載されているようにWindowsの実行に必要なドライブは既定でバックアップ対象になります。通常はそのまま「次へ」をクリックで問題ありませんが、システムデータをWindowsをインストールしたドライブ(通常はCドライブ)以外に保存するなどのカスタマイズを行っている場合は、適宜ドライブを選択してください。

バックアップの保存場所とバックアップ対象のドライブを確認し「バックアップの開始」をクリックします。

バックアップが開始したら、完了するまで待ちます。バックアップにかかる時間はデータ量とディスクへの書き込みスピードによります。

バックアップが完了すると「システム修復ディスクを作成しますか?」と聞かれますが、後ほど「回復ドライブ」を作成するので、ここでは「いいえ」をクリックします。

「バックアップは正常に完了しました。」と表示されていることを確認して「閉じる」をクリクします。

以上でシステムイメージの作成は完了です。ちなみに、バックアップの保存先には「WindowsImageBackup」というフォルダーが作成されており、その中にバックアップデータ一式が保存されています。

回復ドライブの作成

「スタート」メニューから「Windowsシステムツール」>「コントロールパネル」>「システムとセキュリティ」>「セキュリティとメンテナンス」から「回復」をクリックします。

「回復」画面で「回復ドライブの作成」をクリックします。

「回復ドライブの作成」画面で、そのまま「次へ」をクリックします。「システムファイルを回復ドライブにバックアップします」のチェックを外せば、回復ドライブをトラブルシューティングツールとしてのみ使用する設定にできます。

「USBフラッシュドライブの選択」画面で、回復ドライブを作成するドライブを選択し「次へ」をクリックします。

画面に記載されているように、上の画面で指定したUSBフラッシュドライブの既存データはすべて削除された上で、回復ドライブが作成されます。問題なければ「作成」をクリックします。

回復ドライブの作成が始まるので、完了まで待ちます。(システムファイルをバックアップする設定にした場合、USB3.0のフラッシュドライブで30分~1時間ほどかかります)

「回復ドライブの準備ができました」と表示されたら「完了」をクリックします。

以上で、回復ドライブの作成は完了です。

復元手順

バックアップと復元でよくあるのは、バックアップを取っていたけれども、いざバックアップから復元しようとしたら復元できなかったという笑えない話です。

ここでは、上で取得したシステムイメージと回復ドライブを使用して、システムを復元してみます。

回復ドライブからマシンを起動

USBフラッシュドライブに作成した回復ドライブから、マシンを起動します。(BIOSやuEFIの設定で、USBフラッシュドライブから起動できるようにしておきます)

起動すると「キーボードレイアウトの選択」画面が表示されるので「Microsoft IME」をクリックします。

「オプションの選択」画面が表示されるので「トラブルシューティング」をクリックします。

通常では、次画面で「ドライブから回復する」を選択することでPCを初期化することができますが、ここでは「詳細オプション」を選択します。

「詳細オプション」画面が表示されたら「イメージでシステムを回復」をクリックします。

「イメージシステムを回復」画面が表示されるので「Windows10」をクリックします。

コンピューターイメージの再適用

「システムイメージバックアップの選択」画面が表示されるので、使用するバックアップデータを選択し「次へ」をクリックします。

通常は、下の画像のように利用可能な最新のシステムイメージが自動的に選択されますが、異なるシステムイメージを選択したい場合や、利用可能なシステムイメージが表示されていない場合は、ラジオボタン「システムイメージを選択する」を選択した状態で「次へ」をクリックすることで、ネットワーク上に保存したバックアップなど、復元するシステムイメージを選択できます。

「他の復元方法を選択してください」画面が表示されるので、そのまま「次へ」をクリックします。

ここでは、HDDのデバイスドライバーなどを別途インストールすることで、HDDをフォーマットしてからシステムイメージを復元しりたり、「詳細設定」で復元後に自動的にマシンを再起動する設定も行えます。

確認画面が表示されるので、復元するデータに間違いないことを確認したら「完了」ボタンをクリックします。

再確認の画面が表示されるので、問題なければ「はい」をクリックし復元を開始します。

復元処理が開始されるので、完了するまで気長に待ちます。

復元が完了すると以下の画面のように「今すぐコンピューターを再起動しますか」という画面が表示されます。そのまま放っておけば再起動されます。

再起動後、復元した環境でWindowsが無事起動すれば完了です。

まとめ

個人的なオススメは、個人データのバックアップは、クラウド(OneDrive、Google Backup & Syncなど)に、システムデータのバックアップは、定期的にシステムイメージと回復ドライブを作成しておくのが良いと感じます。

回復ドライブを作成しておけば、システムイメージの復元ツールとして利用できるのに加えて、万が一システムイメージから復元できなくても、次点としてWindowsを初期化できるというメリットもあります。

システムデータのバックアップを定期的に取るのは面倒かもしれませんが、Windows10の半年に一回の機能アップグレードのタイミングで、システムイメージと回復ドライブを作成しておけば、万が一のときも安心ですよ。