写真やイラストなどの画像ファイルを重ねて表示する場合、上に重ねる画像に背景があると重ねたときに統一感がなくなってしまいます。
たとえば、以下のように都市の写真の上にUFOのイラストを重ねたいとき、UFOのイラストに背景があると、単純に重ねるだけでは違和感がありますが、上に重ねる画像の背景を削除(透明化)すれば、きれいに重ねることができます。


このような画像編集をする場合、専用のツールを用意しなければならないと思われがちですが、Windows 10なら標準搭載の「ペイント3D」だけで対応できます。
そこでここでは、Windows 10の標準アプリ「ペイント3D」を使って、画像の背景を削除(透明化)する方法を紹介します。

目次
動作環境
この記事は、以下の環境で実行した結果を基にしています。他のエディションやバージョンでは、動作結果が異なる場合があることをご了承ください。
ソフトウェア | バージョン |
---|---|
Windows 10 Pro 64bit | 20H2 |
ペイント3Dで画像の背景を削除する方法
ペイント3Dでは、画像の背景を削除するというより、画像から必要な部分を切り抜くという操作になります。
まず、背景を削除(透明化)させたい画像ファイルを右クリックして、メニューから「ペイント3Dで編集する」を選択します。
「ペイント3D」が起動し画像が表示されたら、上部のメニューから「マジック選択」をクリックします。
すると、画像の周囲に範囲選択するための白い丸が表示されるので、マウスでドラッグして切り抜きたい部分だけを囲んで、画面右のメニューから「次へ」をクリックします。
すると、切り抜きたい部分が緑色の線で自動的に縁取られるので、縁取りに問題がなければ、そのまま「完了」をクリックします。
縁取りを修正したいときは、画面右のメニューから「削除」または「追加」をクリックして、残したい部分を微調整できます。
以上で、縁取った部分が切り抜かれた状態になります。
あとは、重ねたい画像を別ウィンドウのペイント3Dで開いて、切り抜いた画像を切り取り&貼り付けすれば、きれいに重ねることができます。(切り抜いた画像は、別のアプリに貼り付けることもできます。)
切り抜いた画像を単体のファイルとして保存する
切り抜いた画像を単体のファイルとして保存したいときは、スタートメニューのプログラム一覧などから別ウィンドウでペイント3Dを起動し「新規作成」を選択します。
新しいキャンバスが開いたら、先ほど切り抜いた画像をコピー&ペーストで貼り付けます。
つぎに、上部メニューから「キャンバス」をクリックし、右側のメニューから「透明なキャンバス」のスライダーを「オン」にします。
あとは、キャンバスのサイズを調整するなどしてから、PNGやGIF形式の画像として保存すれば、切り抜いた画像を背景が透明な画像ファイルとして保存できます。

PNG形式で保存したファイルを「フォト」で開いた画面

あとがき
被写体と背景の境界があいまいな写真などでは、きれいに切り抜けない場合もありますが、標準搭載の「ペイント3D」アプリも意外と侮れないですよ。