Windows 10で管理者アカウント「Administrator」を有効化する方法

Windows 10で管理者アカウント「Administrator」を有効化する方法

Windows 10では、最初に作成したユーザーアカウントが「管理者」として設定されますが、じつは「Administrator」という管理者アカウントも用意されています。

デフォルトでは「Administrator」アカウントは無効化されていますが、職場のマシンで管理者アカウントを統一したい場合などでは、有効化することで管理しやすくなります。

そこでここでは、Windows 10でAdministratorアカウントを有効化して利用できるようにする方法を紹介します。

Windows 10や11でユーザーアカウントを無効化(有効化)する方法
ここでは、Windows 10や11でユーザーアカウントをコンピューターの管理やコマンド操作で無効化(有効化)する方法を紹介します。

この記事は、以下の環境で実行した結果を基にしています。他のエディションやバージョンでは、動作結果が異なる場合があることをご了承ください。

ソフトウェアバージョン
Windows 10 Pro 64bit22H2

コンピューターの管理から有効化する

Administratorアカウントを有効化するには、いくつかの方法があります。

  • コンピューターの管理から有効化する
  • コマンドで有効化する
  • ローカルセキュリティポリシーで有効化する

「コンピューターの管理」からAdministratorアカウントを有効化するには、まず、スタートメニューのプログラム一覧から「Windows管理ツール」>「コンピューターの管理」を順にクリックします。

Windows 10で管理者アカウント「Administrator」を有効化する方法

「コンピューターの管理」が起動したら、画面左側から「ローカルユーザーとグループ」を展開して「ユーザー」をクリックします。

Windows 10で管理者アカウント「Administrator」を有効化する方法

画面中央にユーザーアカウントの一覧が表示されるので「Administrator」をダブルクリックします。

Windows 10で管理者アカウント「Administrator」を有効化する方法

ユーザーのプロパティ画面が開いたら「アカウントを無効にする」のチェックはずして「OK」をクリックします。

Windows 10で管理者アカウント「Administrator」を有効化する方法

以上で有効化完了です。

なお、Administratorアカウントにはパスワードが設定されていないので、先ほどのアカウント一覧画面で「Administrator」を右クリックして、メニューから「パスワードの設定」をクリックすることでパスワードを設定できます。

Windows 10で管理者アカウント「Administrator」を有効化する方法

コマンドで有効化する

コマンドでAdministratorアカウントを有効化するには、管理者権限でコマンドプロンプトを起動して、以下のコマンドを実行します。

> net user administrator /active:yes

「コマンドは正常に終了しました。」と表示されれば、有効化完了です。

なお、Administratorアカウントにはパスワードが設定されていないので、次のコマンドでパスワードを設定しておきましょう。

下のコマンドのアスタリスク部分に設定したいパスワードを入力します。

> net user administrator ****

ローカルセキュリティポリシーで有効化する

「ローカルセキュリティポリシー」でAdministratorアカウントを有効化するには、まず、スタートメニューのプログラム一覧から「Windows管理ツール」>「ローカルセキュリティポリシー」を順にクリックします。

Windows 10で管理者アカウント「Administrator」を有効化する方法

「ローカルセキュリティポリシー」が起動したら、画面左側のツリーから「ローカルポリシー」を展開して「セキュリティオプション」をクリックします。

Windows 10で管理者アカウント「Administrator」を有効化する方法

すると、画面右側にポリシーが一覧表示されるので「アカウント: Administratorアカウントの状態」をダブルクリックします。

Windows 10で管理者アカウント「Administrator」を有効化する方法

「アカウント: Administratorアカウントの状態」のプロパティ画面が開くので「有効」に設定して「OK」クリックします。

Windows 10で管理者アカウント「Administrator」を有効化する方法

以上で、有効化完了です。

なお、ローカルセキュリティポリシーで有効化した場合も、Administratorアカウントにはパスワードが設定されていないので、次の手順でパスワードを設定しておきましょう。

パスワードの設定方法

Administartorアカウントでサインインし「設定」アプリから「アカウント」を開きます。

Windows 10で管理者アカウント「Administrator」を有効化する方法

左のメニューから「サインインオプション」を選択し「デバイスへのサインイン方法の管理」から「パスワード」をクリックすると、次のような画面が表示されるので「追加」をクリックして、Administratorのパスワードを設定します。

Windows 10で管理者アカウント「Administrator」を有効化する方法

あとがき

Windowsの管理者アカウント名といえば「Administrator」というのは、Windows環境をある程度利用している方であれば知っているため、Administratorアカウントが有効な環境は、パスワードさえ分かれば、管理者権限でログオンされてしまうというセキュリティリスクがあります。

実際、Windows環境への不正侵入の手口として、Administratorアカウントへの攻撃は有名です。

そのため、Administratorアカウントを有効化するときは、職場などで管理が容易になるというメリットがある反面、セキュリティ的に危険な側面もあることをお忘れなく。