Windows 10のデスクトップパソコンでは、デフォルトの電源プランとして、性能と消費電力を両立できる「バランス」が選択されていますが、PCの性能をもっと引き出して高速化したいときは、電源プランを「高パフォーマンス」などに変更することで、より性能を引き出すことができます。
ただ、パソコンによっては電源プランに「高パフォーマンス」が表示されないケースがあります。
そこでここでは、Windows 10の電源プランに「高パフォーマンス」がない場合の追加方法や、さらにその上をいく「究極のパフォーマンス」を追加する方法を紹介します。
目次
動作環境
この記事は、以下の環境での動作結果を基にしています。他のエディションやバージョンでは、動作結果が異なる場合があることをご了承ください。
ソフトウェア | バージョン |
---|---|
Windows 10 Pro 64bit | 1809 |
電源プラン「バランス」とは
Windows 10では、デフォルトでいくつかの電源プランが用意されています。デスクトップPCであれば、通常は、消費電力と性能をバランスよく利用できる「バランス」という電源プランが設定されています。
通常の用途であれば「バランス」で問題ありませんが、裏を返せば消費電力と性能のバランスをとるということは、PCの性能を最大限に生かす設定にはなっていないということです。
電源プラン「高パフォーマンス」を追加する
消費電力が増えてもいいから、より性能を引き出したい場合、電源プランを「高パフォーマンス」に変更することで、パフォーマンスアップすることができますが、PCによっては「高パフォーマンス」が電源プランに表示されていないことがあります。
そんなときは、コマンドプロンプトもしくはWindows PowerShellを管理者権限で起動し、次のコマンドを実行します。
> powercfg /s 8c5e7fda-e8bf-4a96-9a85-a6e23a8c635c
コマンド実行後「電源オプション」画面を開き直せば、追加の電源プランに「高パフォーマンス」が表示され、選択された状態になっています。
ちなみに、電源プランを「バランス」から「高パフォーマンス」にすると3%ほど性能が向上し、「省電力」から「高パフォーマンス」にすると2倍近い性能向上が期待できる場合もあるとのこと。
電源プランに「究極のパフォーマンス」を追加する
あまり知られていませんが、Windows 10バージョン1803以降であれば、さらにパフォーマンスを追求した「究極のパフォーマンス」という電源プランを追加することができます。
追加するには、コマンドプロンプトもしくはWindows PowerShellを管理者権限で起動し、次のコマンドを実行します。
> powercfg /duplicatescheme e9a42b02-d5df-448d-aa00-03f14749eb61
コマンド実行後「電源オプション」画面を開き直せば「究極のパフォーマンス」が表示され、選択できるようになっているはずです。
なお、電源プランを「高パフォーマンス」から「究極のパフォーマンス」に変更した場合の性能向上の度合は、環境により異なるようなので、どれぐらい性能向上するか確かめたい場合は、ベンチマークソフトなどを利用して計測してみることをおススメします。
なお、注意点としては「究極のパフォーマンス」は、デスクトップPC向けの電源プランで、ノートPCなどのバッテリー駆動のPCでは利用できません。
電源プラン設定を既定値に戻す
おまけですが、電源プラン設定を既定値に戻すときは、コマンドプロンプトもしくはWindows PowerShellを管理者権限で起動し、次のコマンドを実行します。
> powercfg -restoredefaultschemes
コマンド実行後「電源オプション」画面を開き直せば、選択可能な電源プランが既定値に戻っていることを確認できると思います。
あとがき
高性能なCPUを搭載しているのに、なんか遅いなぁと感じたときは「電源オプション」設定を確認してみることをおススメします。