Windows 10のバックアップ機能は適材適所で使い分ける

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Windows 10のバックアップ機能は適材適所で使い分ける

Windows 10には、標準搭載のバックアップ機能として以下の4種類が用意されていますが、できることが重なっていたりして、どれを使っていいのか分からないとお感じの方も多いのではないでしょうか。

  • 重要なフォルダーのバックアップ(OneDrive)
  • ファイル履歴
  • バックアップと復元(Windows 7)
  • システムの保護

そこでここでは、上に挙げたバックアップ機能それぞれの特徴をわかりやすく解説します。

動作環境

この記事は、以下の環境で実行した結果を基にしています。他のエディションやバージョンでは、動作結果が異なる場合があることをご了承ください。

ソフトウェアバージョン
Windows 10 Pro 64bit21H2

重要なフォルダーのバックアップ(OneDrive)

Windows 10のバックアップ機能は適材適所で使い分ける

OneDriveは、Microsoftが提供するクラウドストレージで、「重要なフォルダーのバックアップ」は、ユーザーのデスクトップ・ドキュメント・画像といった重要なフォルダーをOneDriveに自動的にバックアップしてくれる機能です。

ちなみに、OneDriveへバックアップされたデータは、同じMicrosoftアカウントで別のWindows 10マシンにサインインしたときに利用することもできます。

なお、OneDriveの無料枠は15GBまでとなっており、それ以上のデータを保存したいときは追加の容量を契約(有償)する必要があります。

「重要なフォルダーのバックアップ」の有効化方法などは、以下の記事をご覧ください。

OneDriveの機能と基本的な使い方をわかりやすく解説
ここでは、Windows 10向けのOneDriveアプリを例に、OneDriveの主な機能や使い方/設定方法をわかりやすく解説します。
バックアップは常に最新のデータのみあればよく、デバイスをまたいで同じファイルを編集することがあるなら、OneDriveへのバックアップがおススメです。

ファイル履歴

Windows 10のバックアップ機能は適材適所で使い分ける

「ファイル履歴」は、ドキュメントやピクチャーといった個人用フォルダーや、指定したフォルダーを、指定したスケジュール間隔でバックアップできる機能です。

バックアップ先には、システムドライブ以外のドライブやネットワーク上の共有フォルダーを指定でき、バックアップデータは、指定した期間やバックアップ先の容量が許す限り、複数世代を保持することができます。

また、ファイル履歴では、同一マシン上にファイルを復元できるだけでなく、条件付きですがバックアップデータが保存されたドライブを別のマシンに接続してファイルを復元することもできます。

ファイル履歴の使い方は、以下の記事をご覧ください。

Windows 10で重要なファイルを「ファイル履歴」でバックアップする方法
ここでは、Windows 10の標準機能である「ファイル履歴」機能を使って、重要なファイルをバックアップしたり復元する方法を紹介します。
自宅のパソコンで、フォルダーやファイルをバックアップするなら、設定方法や復元操作のしやすさで「ファイル履歴」がおすすめです。

バックアップと復元(Windows 7)

Windows 10のバックアップ機能は適材適所で使い分ける

「バックアップと復元(Windows 7)」は、システム全体や個人用フォルダー、指定したフォルダーを、指定したスケジュールでバックアップできる機能です。

バックアップ先には、システムドライブ以外のドライブやネットワーク上の共有フォルダーを指定でき(システムイメージはDVDに作成することもできます)、バックアップデータは、バックアップ先の容量が許す限り、複数世代を保持することができます。

また、「バックアップと復元(Windows 7)」では、システム全体またはフォルダーやファイルを同一マシン上に復元するだけでなく、バックアップデータが保存されたドライブを別のマシンに接続して、別のマシン上に復元することもできます。

「バックアップと復元(Windows 7)」の使い方は、以下の記事をご覧ください。

Windows 10でフォルダーやファイルを「バックアップと復元」でバックアップ/復元する方法
ここでは、Windows 10の「バックアップと復元(Windows 7)」機能を利用して、フォルダーやファイルをバックアップする方法と、バックアップからフォルダーやファイルを復元する方法を紹介します。
Windows 10でシステム全体を標準機能でバックアップ/復元する方法
ここでは、Windows 10に標準搭載されている「バックアップと復元(Windows 7)」の「システムイメージの作成」で、システム全体を標準機能でまるごとバックアップする方法と、バックアップから復元する方法を紹介します。
Memo

「バックアップと復元(Windows 7)」では、システム全体をシステムイメージとしてバックアップできますが、ある程度の処理時間が必要で、バックアップデータの容量も大きくなるので、バックアップの取得頻度やバックアップデータの保管場所をよく検討する必要があります。

また、システムイメージの作成機能は非推奨機能である点にも注意が必要です。

会社などのパソコンで、フォルダーやファイルのバックアップや復元はシステム管理者が行いたい場合は、「ファイル履歴」よりも「バックアップと復元(Windows 7)」がおススメです。

システムの保護

Windows 10のバックアップ機能は適材適所で使い分ける

「システムの保護」は、保護対象に指定したドライブの状態を定期的に記録して、システムトラブル時に簡単にシステムを以前の状態に戻すことができる機能です。

ドライブの状態は復元ポイントとしてそれぞれのドライブ上に保存され、復元ポイントは他のバックアップ機能に比べてデータ消費量が少なく、作成時間も数分程度で、容量が許す限り複数世代を保持することができます。

また、復元ポイントは、システムを復元するときだけでなく、保護対象のドライブ上にあるフォルダーやファイルを復元するときにも利用できます。

「システムの保護」の使い方は、以下の記事をご覧ください。

Windows 10の「システムの保護(システムの復元)」の使い方
ここでは、Windows 10で「システムの保護」機能の有効化(無効化)、復元ポイントの作成/削除、復元ポイントからのシステムの復元、を設定画面から行う方法と、コマンドで行う方法を紹介します。
Memo

「システムの保護」機能で作成される復元ポイントは、消費データ量が少なくシステムの状態やフォルダー、ファイルを簡単に以前の状態に戻せて便利な反面、他のバックアップ機能とは異なり、現在稼働しているシステム上でしか利用できない点に注意が必要です。

たとえば、復元ポイントが保存されているドライブを別のマシンに接続した場合や、OSを再インストールした場合などでは、作成済みの復元ポイントは利用できません。

また、復元ポイントからシステムを復元した場合、復元後にアプリケーションが動作しなくなるなど、新たに予期しないトラブルを引き起こす可能性を秘めている点にも注意が必要です。

あとがき

自宅パソコンなどなら、個人用データをOneDriveなどのクラウドストレージかファイル履歴を使ってしっかりとバックアップしておけば十分でしょう。