Windowsで更新プログラムを適用するための機能「Windows Update」は、まれに更新プログラムの確認が終わらなくなったり、更新プログラムが適用できなくなるなど、正常に動作しなくなることがあります。
そこでここでは、Windows 10でWindows Updateの動作状況をログから確認したり、Windows Updateを初期化する方法を紹介します。
目次
動作環境
この記事は、以下の環境で実行した結果を基にしています。他のエディションやバージョンでは、動作結果が異なる場合があることをご了承ください。
ソフトウェア | バージョン |
---|---|
Windows 10 Pro 64bit | 20H2 |
Windows Updateのログを確認する
Windows 10では、Windows Updateのログ記録の仕様が変更され、OSの「イベントトレース」ログとして記録されるようになり、次の手順でログを確認できます。
Windows 8.1以前はWindows Updateのログファイルは、「%windir%\WindowsUpdate.log」に保存されており、メモ帳で簡単に開くことができました。
PowerShellを起動し、次のコマンドレットを実行します。
> Get-WindowsUpdateLog
Get-WindowsUpdateLogコマンドレットは、現在システムに保存されているWindows Updateのログファイルを解析し、結果をテキストファイルとしてデスクトップに出力してくれます。
出力されたログファイルは、メモ帳などのテキストエディターで開けるので、文字列検索でエラーが発生いていないか調査したりといったことができます。
Windows Updateを初期化する
Windows 10でWindows Updateを初期化する手順は、次のとおりです。
関連サービスを停止する
まず、以下のサービスを順に停止します。
- Delivery Optimization
- Orchestrator Serviceの更新
- Background Intelligent Transfer Service
- Windows Update
「SoftwareDistribution」フォルダーを削除する
つぎに、以下のフォルダーを削除します。
- %SystemRoot%\SoftwareDistribution
BITSジョブを削除する
つぎに、以下のフォルダー配下のファイルをすべて削除します。
- %ALLUSERSPROFILE%\Microsoft\Network\Downloader
関連サービスを開始する
つぎに、以下のサービスを順に開始します。
- Windows Update
- Background Intelligent Transfer Service
- Orchestrator Serviceの更新
- Delivery Optimization
最後に、更新プログラムをチェックして、正常に動作しているか確認します。
なお、本手順を実行すると、過去の更新履歴は消えますが、Creators Updateなど大型アップデートを適用すると、同じように以前の履歴は削除されるので、特に気にしなくてもよいと思います。
あとがき
以前のWindowsに比べて、Windows 10でWindows Updateの動作がおかしくなる頻度はかなり減ったという印象ですが、それでもまれに正常に動作しなくなることもあります。
そのような時に、ここで紹介している方法が役立つと思います。