Windowsマシンには、管理者のみがアクセスできる特殊な共有フォルダー「管理共有」があります。
リモートから管理共有にアクセスできればとても便利なのですが、ワークグループ環境の場合、デフォルトでリモートから管理共有にアクセスすることはできません。
そこでここでは、ワークグループ環境でWindows 10マシンの管理共有にリモートからアクセスする方法を紹介します。
目次
動作環境
この記事は、以下の環境で実行した結果を基にしています。他のエディションやバージョンでは、動作結果が異なる場合があることをご了承ください。
ソフトウェア | バージョン |
---|---|
Windows 10 Pro 64bit | 1909 |
管理共有へのアクセスを許可する方法
ここでは、ワークグループ環境のWindows 10マシンの管理共有へ、他のWindows 10マシンからアクセスできるようにします。
設定は、アクセスされる側のマシンで行います。
まず、アクセスされる側のWindows 10で共有機能が有効化されていることを確認します。
次に、管理者権限でPowerShellを起動して、以下のコマンドを実行しレジストリを設定します。
PS> Set-ItemProperty -Path "HKLM:\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Policies\System" -Name "LocalAccountTokenFilterPolicy" -Type Dword -Value "1"
最後にマシンを再起動すれば、レジストリ設定が適用され、管理共有へアクセスできるようになっているはずです。

PC-002の管理共有「D$」にアクセスした画面
なお、レジストリ設定を戻す場合は、管理者権限でPowerShellを起動して、以下のコマンドを実行します。
PS C:\> Set-ItemProperty -Path "HKLM:\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Policies\System" -Name "LocalAccountTokenFilterPolicy" -Type Dword -Value "0"
あとがき
リモートマシンの管理共有へアクセスできれば、共有フォルダーを新たに作成しなくても、ファイルを配布したりでき、管理作業を効率化できます。
ワークグループ環境のWindowsマシンを管理している場合は、お試しあれ。