Android端末を長期間利用していると、だんだんと不要なデータが溜まってきて空き容量が足りなくなってくるものです。
空き容量が不足しすぎると、デバイスの動作に影響が出ることもあるため、安定動作のためにも定期的に不要なデータを削除して、ある程度の空き容量は確保しておきたいところです。
そこでここでは、Android端末で不要なファイルを削除したり移動したりして、端末の空き容量を増やす方法を紹介します。
目次
動作環境
この記事は、以下の環境での動作結果を基にしています。他の機種やバージョンでは、操作方法や動作結果が異なる場合があることをご了承ください。
ソフトウェア | バージョン |
---|---|
Google Nexus 5X(Android) | 8.1.0 |
現在の空き容量を確認する
現在の端末の空き容量を確認するには、Andoroidの「設定」メニューから「ストレージ」をタップします。
「ストレージ」画面が開くと、現在のストレージ全体の利用量と、カテゴリごとの使用量を確認できるので、容量をたくさん消費しているカテゴリから整理するのが良いでしょう。
内部ストレージの空き容量が10%を下回る(使用量が90%を超える)と、端末の動作に問題が発生することがあります。
それぞれのカテゴリをタップすると、関連するアプリやデータとその使用量を確認できます。


ディレクトリ単位で消費量を確認するときは
ディレクトリ単位のストレージ消費量を確認したいときは、サードパーティーのファイルマネージャーアプリが必要になります。
たとえば、以下の画像は、端末内のディレクトリごとの使用量をグラフィカルに表示してくれる「Disk Usage」アプリの画面です。
Disk Usageアプリでは、縦軸が容量、横軸が階層を表しており、水色がディレクトリ、橙色がファイルを表しており、パッと見てどのディレクトリやファイルが容量を消費しているかを確認できます。

「Disk Usage」アプリの画面
写真や動画を削除or移動する
端末の空き容量を確保するために、最も効果があるのは、写真や動画の削除or移動です。
写真や動画を削除する
写真や動画を削除する手順は、次のとおりです。
まず「ストレージ」画面から「写真と動画」をタップして、次画面で「画像」をタップします。


すると、画像や動画が保存されているディレクトリの一覧が表示されるので、各ディレクトリをタップして開き、ディレクトリ内に保存されている不要な写真や動画を選択して削除します。
ちなみに、各ディレクトリを開くと上部に「バックアップと同期」のスライダーがあり、これをオンに設定すると、そのディレクトリ内の画像や動画がGoogleフォトにバックアップされるようになります。(Cameraディレクトリはデフォルトでバックアップ対象です。)


写真や動画を移動する
保存しておきたい写真や動画がある場合は、次の方法を検討しましょう。
- Googleフォトなどのオンラインストレージにバックアップし、端末内の写真や動画は可能な限り削除する。
- 端末内の写真や動画をPCに移動する。
- microSDカードを装着できる端末なら、microSDに写真や動画を移動して、カメラアプリの設定で写真や動画の保存先を"microSD"に設定する。

不要なアプリをアンインストールする
あまり利用しないアプリがインストールされたままだと、無駄に容量を消費していることがあるので、一定期間利用していないアプリはアンインストールして空き容量を確保しましょう。
不要なアプリをアンインストールするには「ストレージ」の設定画面で「空き容量を増やす」をタップします。
すると「削除するアイテムの選択」画面が表示されるので「ほとんど使われないアプリ」からアンインストールするアプリにチェックを入れて、右下の「XX を開放」をタップすることで一括でアンインストールできます。
各アプリには、どれぐらいの期間利用していないかが表示されているので、アンインストールの目安にできます。
なお「ダウンロード」にはデフォルトでチェックが入っているので、誤って削除してしまわないようチェックは外しておきます。
不要なダウンロードファイルを削除する
端末を長く使っていると、インターネットなどからダウンロードしたファイルが溜まってきます。
不要なダウンロードファイルを削除するときは「ストレージ」の設定画面で「空き容量を増やす」をタップします。
すると「削除するアイテムの選択」画面が表示されるので「ダウンロード」を展開して、削除するファイルにチェックを入れて、右下の「XX を開放」をタップします。
AmazonプライムビデオやPlay ムービー& TVなどのアプリでコンテンツをダウンロードしている場合は、それらのアプリ上で不要なダウンロー済みのコンテンツを整理する必要もあるでしょう。
アプリの一時データ(キャッシュ)を削除する
たくさんのアプリを利用してると、アプリが一時的に生成するデータも溜まってきます。
これらのデータを削除するには「ストレージ」の設定画面から、各カテゴリをタップして、次画面で表示されている任意のアプリをタップします。


たとえば「フォト」アプリをタップしたときは、以下の画面のように「フォト」アプリのストレージ使用量が表示されるので、上部にある「キャッシュを削除」をタップすることで「フォト」アプリが一時的に生成したデータを削除できます。
なお、たくさんのアプリを利用している場合は、一つずつアプリ画面を開いて操作するのは面倒かもしれません。
そんなときは、アプリが生成する一時データなどを一括で削除してくれるアプリ(「Files by Google」など)を利用すれば、カンタンに削除できます。

「File by Google」アプリでの削除画面
アプリの残骸を削除する
以外にあるケースとして、過去にインストールしていたアプリの残骸が、アプリをアンインストールした時に削除されずに残ったままになっていて、それが容量を消費している場合があります。
そのような場合は「ストレージ」設定画面で「ファイル」をタップしてファイルマネージャーを開き、該当するディレクトリを削除します。
なお、ディレクトリ名からだけでは、そのディレクトリが残骸か必要なものか判断かつかない場合は残しておきましょう。


空のディレクトリを削除する
端末の空き容量を増やすことには貢献できませんが、端末内の空のディレクトリを削除することで、端末内のディレクトリ構造をシンプルに保てます。

音楽ファイルや文書ファイルはクラウドに保存する
端末内にたくさんの音楽ファイルや文書ファイルを保存している方は、それらが容量を消費している場合があります。
microSDカードを装着できる端末なら、それらのファイルをmicroSDカードに移動させればよいですが、microSDカードを装着できない端末の場合は、次のような方法を検討してみましょう。
クラウドストレージを活用する
よく利用するファイルだけ端末内に保存して、それ以外のファイルはGoogleドライブなどのクラウドストレージに保存しましょう。
ちなみに、Googleドライブであれば、クラウド上の文書ファイルを直接開いたり、音楽ファイルをストリーミング再生することもできます。
「YouTube Music」を利用する
音楽ファイルの保存方法としては「YouTube Music」にアップロードし、好きなときにストリーミング再生で楽しむという方法もあります。(YouTube Musicでは、無料ユーザーでも最大10万曲をアップロードできます)
なお、音楽ファイルをモバイルデータ通信でストリーミング再生する場合は、通信データ量は気にする必要があります。

あとがき
端末の内部ストレージに余裕がないと、端末の動作そのものに影響を及ぼすこともあるので、ここで紹介した方法で普段から端末内にデータをため込まないよう心掛けることで、端末を長く快適に利用できるでしょう。