Nginxには、stable版とmainline版の2系統あり、CentOS 7でepelリポジトリなどからNginxをインストールするとstable版がインストールされます。
ですが、新機能やバグ修正はmainline版にいち早く提供されることから、mainline版のNginxを利用したいとお考えの方もいらっしゃるでしょう。
そこでここでは、CentOS 7環境にmainline版のNginxをインストールする方法、stable版のNginxをmainline版へアップデートする方法を紹介します。

目次
動作環境
この記事は、以下の環境での動作結果を基にしています。他のディストリビューションやバージョンでは、動作結果が異なる場合があることをご了承ください。
ソフトウェア | バージョン |
---|---|
CentOS Linux | 7.9.2009 |
mainline版のNginxをインストールする
repoファイルの作成
mainline版のNginxをインストールするには、以下の公式ページを参考にして、mainline版Nginxをインストールするためのyumリポジトリを作成します。
# vi /etc/yum.repos.d/nginx-mainline.repo
[nginx]
name=nginx repo
baseurl=http://nginx.org/packages/mainline/centos/7/$basearch/
gpgcheck=0
enabled=1
stable版Nginxのアンインストール
stable版Nginxをインストールしている場合は、以下のコマンドで一旦アンインストールします。
# yum erase nginx
mainline版Nginxのインストール
先ほど作成したリポジトリを利用して、mainline版Nginxをインストールします。
# yum install --enablerepo=nginx nginx
設定ファイルの統合
mainline版Nginxをインストールしたら「/etc/nginx」ディレクトリ内を確認し、「nginx.conf」などの設定ファイルでrpmnewファイルが生成されている場合は、既存の設定ファイルと新しい設定ファイルを統合します。
設定ファイルを統合する方法は、以下の記事が参考になるでしょう。

設定ファイルを統合し終えたら「nginx -t」コマンドで、構文チェックを忘れずに。
Nginxサービスの起動と自動起動設定
以下のコマンドを実行して、Nginxサービスの起動と自動起動設定を改めて行っておきます。
# systemctl start nginx
# systemctl enable nginx
更新結果確認
最後に、以下のコマンドを実行して、Nginxのバージョンがmainline版のバージョンに更新されていることを確認します。
# nginx -v
nginx version: nginx/1.13.10
以上で完了です。
あとがき
以前は、標準のリポジトリからパッケージをインストールすれば最新と思っていましたが、意外とそうでもないようですね。