Windowsを利用していると、ドライブ上に作成されているフォルダーやファイルの合計サイズと、ドライブのプロパティ画面で表示される使用量が合わないときがあります。
その主な原因として挙げられるのが、ドライブ内のSystem Volume Informationフォルダー(例えば、C:\System Volume Information)内に作成されているシャドウコピーファイルです。
「System Volume Information」フォルダーは、隠し属性とシステム属性が付与されており、SYSTEMという特殊なユーザーにしかアクセス権がないため、ドライブ内のすべてのフォルダーやファイルの合計には含まれず、結果としてフォルダーやファイルの合計サイズとドライブ使用量が合わないという状況になります。
シャドウコピーファイルは、システムの保護(システムの復元)によって作成される復元ポイントとしてや、バックアップアプリケーションなどによって作成され、それらを利用しているならさほど問題とはなりませんが、シャドウコピーファイルが保存されているハードディスクを他のマシンに移設などした場合、シャドウコピーファイルが残存してしまうケースがあります。
そこでここでは、Windows 10を例にドライブに残存してしまったシャドウコピーファイルを削除する方法を紹介します。
残存したシャドウコピーファイルを削除する
残存したシャドウコピーファイルを削除する場合、復元ポイントとして作成されたシャドウコピーなら「vssadmin delete shadows」コマンドで削除できますが、バックアップアプリなどからの要求で作成されたシャドウコピーは、以下のようなエラーが表示されvssadminコマンドでは削除できません。
エラー: スナップショットが見つかりましたが、許可されているコンテキスト外のものでした。これらを作成したバックアップ アプリケーションを使用して、削除してください。
そこで、どちらの種類のシャドウコピーも削除できるwmicコマンドを使って削除する方法がおススメです。
まず、管理者権限でコマンドプロンプトを起動して、以下のコマンドを実行します。
C:\> wmic shadowcopy get "Client Accessible",ID,InstallDate,VolumeName
すると、ドライブにシャドウコピーファイルが保存されている場合は、以下のようにシャドウコピーファイルの情報が一覧表示されます。
特定のシャドウコピーファイルだけ削除するときは、以下のコマンドを実行します。
「XXXXXXXX-XXXX-XXXX-XXXXXXXXXXXXXX」の部分には、上のコマンドで確認した削除したいシャドウコピーのIDを入力します。
C:\> wmic shadowcopy where id="{XXXXXXXX-XXXX-XXXX-XXXXXXXXXXXXXX}" delete
すべてのシャドウコピーファイルを削除するときは、以下のコマンドを実行します。
C:\> wmic shadowcopy delete
あとがき
ドライブの使用量とファイルやフォルダーの合計サイズが合わないときの対処方法として、覚えておくと役立つときがあるかもしれません。