WordPressを使ってWebサイトを長く運営していると、新しい環境などへ既存のデータをそのまま引っ越しさせたいといったケースは珍しくありません。
わたしも、自宅サーバーで公開していたWordPressを使ったWebサイトを、VPSに移行した経験があります。
そこでここでは、そのときに利用した方法として、WordPressのバックアップ系プラグイン「UpdraftPlus」を使って、WordPressを移行する方法を紹介します。

目次
動作環境
この記事は、以下の環境で実行した結果を基にしています。他のバージョンでは、動作結果が異なる場合があることをご了承ください。
ソフトウェア(プラグイン) | バージョン |
---|---|
WordPress | 5.8.1 |
UpdraftPlus Backup/Restore | 1.16.61 |
UpdraftPlusとは
UpdraftPlus WordPress Backup Plugin – WordPress プラグイン | WordPress.org
「UpdraftPlus」は、WordPress環境のバックアップや復元を簡単に行えるWordPressプラグインで、バックアップ系プラグインとして人気があります。
なお、基本的な機能は無料で利用でき、本記事で利用している復元機能も無料版で利用できます。
UpdraftPlusでWordPressを移行する
UpdraftPlusを使ってWordPressを移行する流れは、次のとおりです。
- 既存環境にUpdraftPlusをインストールし、バックアップを取得
- バックアップデータをローカルにダウンロード
- 移行先に新規のWordPress環境を作成し、UpdraftPlusをインストール
- 移行先環境のUpdraftPlusで、ダウンロードしておいたバックアップデータをアップロード
- 移行先環境のUpdraftPlusで、バックアップデータを復元
- 動作確認
1.既存環境にUpdraftPlusをインストールし、バックアップを取得
UpdraftPlusのインストールやバックアップを取得する方法は、以下の記事をご参照ください。

2.バックアップデータをダウンロード
つぎに、UpdraftPlusの画面で「バックアップ/復元」タブをクリックして「既存のバックアップ」から、復元したいバックアップ欄にある「データベース」「プラグイン」「テーマ」「アップロード」「その他」をそれぞれクリックします。
すると、それぞれのデータをダウンロードできる項目が出現するので、それぞれの欄にある「お使いのコンピュータにダウンロード」をクリックして、ダウンロードします。
3.移行先環境の作成
つぎに、移行先に新規のWordPress環境を作成し、UpdraftPlusをインストールします。
なお、WordPressのインストールやUpdraftPlusのインストール手順は、ここでは割愛させていただきます。
4.バックアップデータをアップロード
移行先環境が作成できたら、ダウンロードしておいたバックアップデータを移行先環境にアップロードします。
UpdraftPlusの画面で「バックアップ/復元」タブにある「既存のバックアップ」から「バックアップファイルをアップロード」をクリックして「ここへバックアップ用ファイルをドロップ」に、ダウンロードしておいたファイルをまとめてドラッグ&ドロップします。
アップロードが完了すると「既存のバックアップ」欄に、アップロードしたバックアップデータが表示されます。
5.バックアップデータを復元
つぎに、アップロードしたバックアップデータの横にある「復元」をクリックします。
復元画面が表示されるので「復元するコンポーネント」で、すべてのバックアップデータにチェックを入れ「次」をクリックします。
確認画面が表示されるので「バックアップアーカイブファイルは正常に処理されました。」と表示されていることを確認し「復元」をクリックします。
復元処理が開始されるので、完了までそのままの状態で待ち、「アクティビティログ」に「Restore successful!」と表示されたら「UpdraftPlus設定に戻る」をクリックします。
6.動作確認
最後に、一度ログアウトしてから既存環境のログイン情報を利用してWordPressの管理画面にログインし、データが反映されているかや、プラグインの動作を確認します。
一部のプラグインは、再設定や再インストールが必要になる場合があるので、プラグインの動作確認は入念に行いましょう。
動作確認が済んだら、UpdraftPlusの画面で「古いディレクトリを削除」をクリックします。
以上で、作業完了です。
あとがき
なお、ここでは一般的な移行手順を紹介しましたが、ドメイン名の変更を伴う場合などは、追加作業としてデータの修正などが必要になるでしょう。