Windows 10でファイルのタイムスタンプをPowerShellで変更する方法

Windows 10でファイルのタイムスタンプをPowerShellで変更する方法

Windows 10でファイルやフォルダーの作成日時や更新日時といったタイムスタンプ(時刻情報)を手動で変更したい場合、サードパーティーのツールを利用しなくても、PowerShellコマンドレットを利用して変更できるのをご存知でしょうか。

そこでここでは、Windows 10のPowerShellを使ってファイルやフォルダーのタイムスタンプを変更する方法を実行例を交えて紹介します。

Windowsでファイルのアクセス日時の更新を無効化する方法
ここでは、Windows 10でファイルのアクセス日時の更新をコマンド操作で無効化(停止する)方法を紹介します。

動作環境

この記事は、以下の環境で実行した結果を基にしています。他のエディションやバージョンでは、動作結果が異なる場合があることをご了承ください。

ソフトウェアバージョン
Windows 10 Pro 64bit2004

ファイルのタイムスタンプを変更する

ファイルやフォルダーのタイムスタンプ(作成日時/更新日時)を変更するには、PowerShellの「Set-ItemProperty」コマンドレットを利用します。

基本的な書式は次のとおりです。

PS> Set-ItemProperty <ファイルやフォルダーのパス> -Name <プロパティ名> -Value <日時>

オプション「-Name」では、ファイルやフォルダーのどのタイムスタンプを変更するかを指定し、主に使用するのは「CreationTime(作成日時)」と「LastWriteTime(更新日時)」です。

オプション「-Value」には、日時を"2020/07/14 05:30:00"というように指定します。

実行例

たとえば、ファイル「E:¥test\sample.txt」の作成日時を「2020/07/14 05:30:00」に設定する場合は、次のように実行します。

PS> Set-ItemProperty E:\test\sample.txt -Name CreationTime -Value "2020/07/14 05:30:00"

同じように、フォルダー「E:¥test」の作成日時を「2020/07/14 05:30:00」に設定する場合は、次のように実行します。

PS> Set-ItemProperty E:\test -Name CreationTime -Value "2020/07/14 05:30:00"

ファイルの更新日時を現在の日時に設定する場合は、次のように実行します。

PS> Set-ItemProperty E:\test\sample.txt -Name LastWriteTime -Value $(Get-Date)

特定のフォルダー配下のファイルに対して、更新日時を一括変更する場合は、次のように実行します。

PS> Get-ChildItem E:\test | ForEach-Object {Set-ItemProperty $_.FullName -Name LastWriteTime -Value "2020/07/14 05:30:00"

日付だけを変更して時刻は変更したくない場合は、次のように実行します。

PS> Get-ChildItem E:\test\sample.txt | ForEach-Object {Set-ItemProperty $_.FullName -Name CreationTime -Value ("2020/03/03" + " " + $_.CreationTime.ToString("HH:mm:ss"))}

逆に、時刻だけを変更して日付は変更しない場合は、次のように実行します。

PS> Get-ChildItem E:\test\sample.txt | ForEach-Object {Set-ItemProperty $_.FullName -Name LastWriteTime -Value ($_.LastWriteTime.ToString("yyyy/MM/dd") + " " + "03:00:00")}

PowerShell以外で変更する方法

PowerShell以外で、ファイルのタイムスタンプを設定する方法としては、WSL(Windows Subsystem for Linux)を導入して、touchコマンドで設定する方法や、コマンドプロンプトからCopyコマンドを使って設定する方法があります。

WSLのtouchコマンドを利用する場合は、コマンドプロンプトなどで「wsl touch <ファイル名>」と実行することで、ファイルの更新日時を現在日時に更新できます。

Copyコマンドを利用する場合は、コマンドプロンプトなどで「copy <ファイル名>+」と実行して、ファイルに空データを追加することで、ファイルの更新日時を現在日時に更新できます。

PowerShellを利用できない場合の方法として覚えておくと、いざというときに役立ちます。

あとがき

複数のファイルに時刻情報を設定したい場合や、ファイルの時刻情報を特定の日時に設定したい場合に重宝します。