Windows 10のWindows Update設定は、バージョンを重ねてかなり分かりやすくなりましたが、それでも各項目をどのように設定すべきか迷うことがあります。
そこでここでは最新のWindows 10を例に、Windows Updateの各設定項目をどのように設定すべきかを解説します。
目次
Windows Updateの設定
Windows Updateの設定は、Windows 10の「設定」>「更新とセキュリティ」>「Windows Update」から行います。
利用可能になったら・・・
「利用可能になったらすぐに最新の更新プログラムを入手する」をオンにすると、セキュリティ以外の最新の更新プログラムや修正・拡張機能などが利用可能になったときにすぐに取得できるようになります。
新機能などをいち早く使いたい方はオンに設定し、安定性を優先する場合はオフのままにしておくのがおすすめです。
更新を7日間一時停止
「更新を7日間一時停止」をクリックすると、更新プログラムの適用を7日間一時停止することができ、一時停止中は、更新プログラムの適用や再起動が行われなくなります。
デフォルトでは7日間延期することができますが、7日以上一時停止したいときは「詳細オプション」の「更新の一時停止」で停止期間を指定できます。(後述)
更新が一時的停止されているときは、以下のような画面になり「更新の再開」をクリックすると、更新プログラムの適用が再開されます。
アクティブ時間の変更
「アクティブ時間の変更」では、PCを利用する時間帯を設定できます。
Windows 10では、更新プログラムの適用で再起動が必要なとき、アクティブ時間に設定されている時間帯以外で、PCがコンセントに接続されていると自動的に再起動が行われるため、アクティブ時間帯を適切に設定していないと、作業中に再起動されてしまうといったことが起こりえます。
「アクティブ時間の変更」画面では、まずアクティブ時間を自動調整するか自分で設定するかを決めます。
アクティブ時間を自動調整する場合は「このデバイスのアクティブ時間を、アクティビティに基づいて自動的に調整する」のスライダーをオンに設定します。
自分でアクティブ時間を設定する場合は「このデバイスのアクティブ時間を、アクティビティに基づいて自動的に調整する」のスライダーをオフにしてから「現在のアクティブ時間:」の横にある「変更」をクリックして、アクティブ時間を指定して「保存」をクリックします。
ここでは、例として10:00~20:00をアクティブ時間として設定しています。
なお、アクティブ時間として設定できる時間帯は1つだけです。
詳細オプション
詳細オプションからは、下記に挙げる設定を行えます。
Windowsの更新時に他のMicrosoft製品・・・
「Windowsの更新時に他のMicrosoft製品の更新プログラムを受け取る」にチェックを入れると、Microsoft OfficeなどのWindows以外のマイクロソフト製品の更新プログラムも入手できるようになります。
Office製品をインストールしている場合は、チェックを入れる必要があります。
従量課金接続を使って更新プログラム・・・
「従量課金接続を使って更新プログラムをダウンロードする(追加料金がかかる場合があります)」にチェックをれると、従量課金接続として設定されたネットワークに接続しているときも、更新プログラムをダウンロードするようになります。
更新プログラムをインストールするために・・・
更新プログラムの適用で再起動が必要なときに、アクティブ時間に関係なく速やかにWindows 10を再起動させる場合は「更新プログラムをインストールするために再起動が必要な場合は、できるだけすぐにこのデバイスを再起動してください。再起動の前に通知が表示されます。デバイスがコンセントに接続されていて電源が入っている必要があります。」のスライダーを「オン」に設定します。
この設定をオンにすると、アクティブ時間の設定に関係なく、更新プログラムの適用で再起動が必要になっときは、デスクトップ画面が暗転して以下のような画面が表示され、表示されている時刻に再起動が行われます。
更新を完了するために・・・
「更新を完了するためにPCの再起動が必要な場合は、通知を表示します」のスライダーをオンに設定することで、更新プログラムの適用で再起動が必要なときに、通知を表示させることができます。
設定をオンにすると、更新を完了するためにPCの再起動が必要な場合に、以下のような通知が表示されるようになり、通知から今すぐ再起動したり、タスクトレイのアイコンからは、再起動を都合のよい日時に延期するといった操作ができます。
更新の一時停止
Windows Updateの画面では「更新を7日間一時停止」から更新を一時停止できますが、8日以上一時停止したいときは、ここで一時停止期間を設定でき、最大35日間更新を一時停止できます。
配信の最適化
「配信の最適化」機能を利用することで、他のPCでダウンロードされたストアアプリやWindows Updateの更新プログラムデータが利用可能な場合、Windows Updateサイトからだけでなく、他のPCにキャッシュされたデータからもダウンロードできるようになります。
これにより、Windows 10マシンが複数台あるような環境で、Windows Updateやストアアプリのダウンロードを高速化したり、インターネット回線の帯域を節約することができます。
配信の最適化については、以下の記事で紹介しているのでご参照ください。
あとがき
なお、更新プログラム適用時の再起動を完全にコントロールするなら、Windows Updateによる自動更新を無効化して、更新プログラムのダウンロード~インストール~再起動を手動で行うようにするのが確実でしょう。
また、グループポリシー設定を利用すれば、更新プログラム適用の動作を細かく調整できます。たとえば、以下のような動作が可能になります。
- 更新プログラムが公開されると、ダウンロードとインストールを通知するのみで、実際のダウンロードとインストールは手動で行う
- 更新プログラムが公開されると、自動的にダウンロードはするが、インストールは通知するのみで、実際のインストールは手動で行う
- 更新プログラムが公開されると、自動的にダウンロードして、指定した日時にインストールを行う
- 更新プログラムの適用で再起動が必要なとき、Windowsにサインインしているユーザーがいるときは、再起動を行わない など
上に該当するような設定をしたい場合は、グループポリシーでの設定をおすすめします。