
Windowsでは、プリンターで印刷を行う際に印刷データが印刷ジョブとして蓄積され、それが順に処理されて印刷されていますが、プリンターと通信できないなどの原因で印刷ジョブ(印刷データ)が処理されずに溜まってしまうことがあります。
そのようなときは、溜まってしまった印刷ジョブをいったんすべて削除することで、正常な状態に戻せるケースが多々あります。
そこでここでは、溜まってしまった印刷ジョブをWindowsの設定からやコマンド操作で手動で削除する方法を解説します。
目次
Windowsの設定から印刷ジョブを削除する
Windowsの設定から印刷ジョブを削除するときは、Windowsの「設定」から「Bluetooth とデバイス」>「プリンターとスキャナー」を順にクリックします。

「プリンターとスキャナー」画面が表示されるので、プリンターの一覧から溜まった印刷ジョブを削除したいプリンターをクリックして、プリンターの設定画面で「プリンター キューを開く」をクリックします。

「印刷キュー」画面が表示されるので、プリンター名の右側に表示されている「…」をクリックして、メニューから「すべてキャンセル」を選択します。

「選択したすべてのドキュメントの印刷を取り消しますか?」と表示されるので「はい」をクリックします。

しばらく待って、画面右上の「更新」ボタンをクリックして「印刷ジョブなし」と表示されたら「×」ボタンをクリックして画面を閉じて、Windowsを再起動します。

以上で、正常に印刷できるように戻っているはずです。
コマンド操作で印刷ジョブを削除する
トラブルの原因によっては、上のWindowsの設定画面からでは印刷ジョブを削除できない場合があります。そのようなときは、コマンド操作で印刷ジョブを削除します。
コマンド操作で印刷ジョブを削除するときは、まず管理者としてターミナルを起動して、以下のコマンドを実行してPrint Spoolerサービスを停止させます。
PS> Stop-Service -Name "spooler"エラーなどが表示されずプロンプトが返ってくれば正常にサービスは停止されていますが、心配なら以下のコマンドでサービスの状態を確認すれば、サービスが停止していることを確認できます。(StatusがStoppedと表示されていれば停止されています。)
PS> Get-Service -Name "spooler"
Status Name DisplayName
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Stopped spooler Print SpoolerPrint Spoolerサービスを停止したら、以下のコマンドを実行してスプールフォルダー内に溜まった印刷ジョブのファイルをすべて削除します。
PS> Remove-Item C:\Windows\System32\spool\PRINTERS\*.*印刷ジョブのファイルをすべて削除したら、以下のコマンドを実行して「Print Spooler」サービスを開始させます。
PS> Start-Service -Name "spooler"エラーなどが表示されずプロンプトが返ってくれば正常にサービスは開始されているはずですが、心配なら以下のコマンドでサービスの状態を確認すれば、サービスが開始していることを確認できます。(StatusがRunningと表示されていれば開始されています。)
PS> Get-Service -Name "spooler"
Status Name DisplayName
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Running spooler Print Spoolerあとがき
アプリやプリンターとの通信まわりでトラブルが起こった際には、意図せず印刷ジョブが溜まってしまうことがあります。そのようなときは、ここで紹介している方法で印刷ジョブをクリアすることでトラブルをいち早く解決できる可能性があります。お試しあれ。