Windows 10で「ファイル名が長すぎ」てエラーが発生したときの対処方法

Windows 10で「ファイル名が長すぎ」てエラーが発生したときの対処方法

現在のWindows OSでは、Windows 95やその前身であるMS-DOSとの互換性のために、通常のフォルダー名やファイル名に加えて「8.3形式」と呼ばれる短い名前を生成して保持しています。

一般的なWindowsの操作で8.3形式の名前を利用することは、現在ではほとんどありませんが、ファイル名が長すぎてエラーが発生するようなときには、8.3形式の短い名前を利用することでエラーを回避できる場合があります。

そこでここでは、Windows 10で8.3形式の名前を利用する方法を紹介します。

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ちなみに、Windows 10では、システムドライブ(Cドライブ)は、デフォルトで8.3形式の名前生成が有効になっており、それ以外のドライブは無効になっています。

Windows 10で「パスが長すぎ」てエラーが発生したときの対処方法
ここでは「パスが長すぎる」てエラーが発生したときに、フォルダー名を変更せずにパスを短くする方法や、パスの長さ制限を解除する方法を紹介します。

この記事は、以下の環境で実行した結果を基にしています。他のエディションやバージョンでは、動作結果が異なる場合があることをご了承ください。

ソフトウェアバージョン
Windows 10 Pro 64bit21H1

8.3形式の名前が有効か確認する

まず、対象となるドライブで8.3形式の名前生成が有効か確認します。

たとえば、Cドライブで8.3形式の名前生成が有効か確認するときは、管理者権限でコマンドプロンプトを起動して、以下のコマンドを実行します。

> fsutil 8dot3name query c:

「8dot3 名の作成は有効です」と表示されていれば、8.3形式の名前が生成されており、すぐに利用できます。

Windows 10で「ファイル名が長すぎ」てエラーが発生したときの対処方法

「8dot3 名の作成は無効です」と表示されている場合は、あらかじめ以下のコマンドを実行して、Windowsを再起動し、対象のドライブで8.3形式の名前生成を有効化できます。

以下のコマンドでは、Dドライブで8.3形式の名前生成を有効化しています。

> fsutil 8dot3name set d: 0

8.3形式のファイル名を確認する

8.3形式のファイル名を確認するには、長い名前のファイルが保存されているパスを対象に以下のコマンドを実行します。

> dir <対象のパス> /X

たとえば、Cドライブ直下が対象のパスなら、次のように実行します。

> dir C:\ /X

すると、指定したパスに保存されているフォルダーやファイルが一覧表示され、4列目に8.3形式の名前が表示されます。

以下の画面では「abcdefghijklmnopqrstuvwxyz.txt」というファイルの8.3形式の名前が「ABCDEF~1.TXT」であることが確認できます。

Windows 10で「ファイル名が長すぎ」てエラーが発生したときの対処方法

8.3形式の名前は、そのままファイル名として指定できるので、ファイル名が長すぎて操作できない場合でも、操作できるようになるでしょう。

あとがき

システムやアプリが自動生成するファイルを何らかの事情で手動で削除したりするとき、まれにファイル名が長すぎて名前を変更したり削除できないことがあります。

そのようなときにお役立てください。