Webブラウザで圧倒的なシェアを誇る「Google Chrome(以下、Chromeブラウザ)」ですが、メモリ使用量が大きいのが一つのネックです。
特に、スペックに余裕がないパソコンでたくさんのタブを開くと、あっという間にメモリが足りなくなってしまいます。
そこでここでは、Chromeブラウザの設定や拡張機能「OneTab」を使ってメモリ使用量を削減する方法を紹介します。

目次
動作環境
この記事は、以下の環境で実行した結果を基にしています。他のエディションやバージョンでは、動作結果が異なる場合があることをご了承ください。
ソフトウェア | バージョン |
---|---|
Windows 10 Pro 64bit | 22H2 |
Google Chrome | 112.0.5615.50 |
メモリセーバー機能を使った方法
Chromeブラウザでは、バージョン110から非アクティブ(バックグラウンド)タブのメモリ使用量を減らすことができる「メモリセーバー」機能が標準搭載されています。
メモリセーバーは、設定画面の「パフォーマンス」からオン/オフを設定でき、特定のページでのメモリセーバーを無効化するといった設定もできます。
Googleによると最大40%のメモリ使用量削減が見込めるとのことですが、一般的な利用方法ではおおむね10%ほどの効果が見込めるようです。
また、ノートパソコンなどバッテリー駆動することがあるパソコンでは「パフォーマンス」で「省エネモード」機能も利用でき、オンにすることで、バックグラウンドアクティビティと視覚効果(滑らかなスクロールや動画のフレームレートなど)を制限して、バッテリー消費を節約することができます。
拡張機能を使った方法
「OneTab」は、開いているタブをリスト形式にまとめることで、Chromeブラウザのメモリ使用量を削減することができるChromeブラウザ向けの拡張機能です。(OneTabはFirefox向けにも提供されています。)
環境にもよりますが、メモリセーバー機能よりもOneTabを使ったほうがメモリ使用量の削減効果は高く、私の環境ではメモリ使用量を約40%削減できました。
OneTabの基本的な使い方
拡張機能は、Chromeウェブストアから簡単にインストールできるので、インストール方法は、ここでは割愛させていただきます。
OneTabをインストールすると、オムニバー横にOneTabのアイコンが表示されているので、タブを開いている状態でOneTabのアイコンをクリックします。
すると、開いているタブが一つのタブグループとして、OneTab用の画面にまとめられます。
なお、Webページ上で右クリックすると表示されるメニューからは、特定のタブだけOneTabにまとめたり、開いているタブの右側(または左側)のタブだけまとめたりといったこともできます。
まとめられたタブを開くときは、OneTab画面で開きたい項目をクリックすることで、タブとして復元されます。
(タブを復元すると、そのタブはグループから消えてしまいますが、Ctrlキーを押しながらクリックすれば、グループに残しながら復元することもできます。)
特定のタブをリストから削除したいときは、そのタブにマウスポインターを合わせると表示される「×」をクリックすることで削除できます。
タブをグループに分ける
OneTabでは、開いているタブをまとめるたびに新たなタブグループが作成されるので、タブの種類ごとにグループを分けるといったことができます。
作成されたグループは、メニューから「このタブグループに名前を付ける」をクリックすることで、名前をつけることができます。
また、グループにまとめられたタブは、ドラッグ&ドロップでグループ間を移動させることもできます。
グループをロックする
OneTabにまとめたタブグループは、その他メニューから「このタブグループをロックする」をクリックすることで、削除できないようロックすることができます。
ロックされたタブグループには、左側に鍵マーク表示されます。
よく利用するWebページをグループ化してロックしておけば、ブックマークの代わりとしても利用できます。
あとがき
メモリ搭載量が多いパソコンではそれほど効果を実感できるものではありませんが、メモリ搭載量が少ないパソコンで、たくさんのタブを開いているとパソコンの動作が遅くなるなど動作が不安定になることがあるなら、ここで紹介した方法が役立つでしょう。