パソコンなどで利用するWebブラウザでは、通常、閲覧したページや検索履歴、フォームへの入力内容、ダウンロードしたファイルといった、様々な情報が記録されていますが、複数の人が利用する共用パソコンなどでは、このようなプライバシーに関連する情報を記録したくない場合があります。
このようなときに利用する機能として、主要なWebブラウザ(Google Chrome、Mozilla Firefox、Microsoft Edge)には、プライバシーに関連する記録を残さずに閲覧する機能が搭載されています。
そこでここでは、Windows向けのメジャーなブラウザ(Google Chrome、Mozilla Firefox、Microsoft Edge)のそれぞれで、プライバシーに関連する記録を残さずにWebページを閲覧する方法を紹介します。
目次
動作環境
この記事は、以下の環境で実行した結果を基にしています。他のエディションやバージョンでは、動作結果が異なる場合があることをご了承ください。
ソフトウェア | バージョン |
---|---|
Windows 10 Pro 64bit | 21H2 |
Google Chrome | 103.0.5060.114 |
Mozilla Firefox | 102.0.1 |
Microsoft Edge | 103.0.1264.49 |
Google Chromeの場合
Google Chrome(以下、Chromeブラウザ)には、プライバシーに関連する記録を残さずに閲覧する機能として「シックレートモード」が搭載されています。
シークレットモードでは、ブックマークや予測候補、保存しているパスワードは、通常モードと同じように利用できます。(設定を変更すれば、拡張機能も利用できます。)
シークレットモードと同じような機能に「ゲストモード」がりますが、ゲストモードでは、検索履歴や閲覧履歴が保存されないことに加えて、ブックマークや予測候補、保存しているパスワードなども利用できなくなります。

シークレットモードの使い方
通常モードからシークレットウィンドウを開く
一般的な利用方法は、Chromeブラウザを起動して、メニューから「シークレットウィンドウを開く」をクリックするか、ショートカットキー「Ctrl+Shift+N」を押します。
するとシークレットウィンドウが起動します。
常にシークレットモードで起動する
Chromeブラウザのショートカットアイコンに起動オプションを追加すれば、常にシークレットモードでChromeブラウザを起動することができます。
手順は、次のとおりです。
Chromeブラウザのショートカットアイコンを右クリックし、メニューから「プロパティ」を選択し、プロパティ画面が開いたら「ショートカット」タブの「リンク先」テキストボックスに表示されている文字列の最後尾に、以下の文字列を追記し「OK」をクリックします。
--incognito
これで、ショートカットからChromeブラウザを起動すると、通常モードを経由せずに、シークレットモードでChromeブラウザが起動します。
また「--incognito」オプションの後に開きたいWebページのURLを指定することで、特定のWebページをシークレットモードで開くショートカットを作成することもできます。
Mozilla Firefoxの場合
Firefoxには、プライバシーに関連する記録を残さずに閲覧する機能として「プライベートブラウジング」が搭載されています。
なお、プライベートブラウジング中でも、ブックマークや拡張機能を通常モードと同じように利用できます。(プライベートブラウジング中に拡張機能を利用するには、事前の設定が必要です)
プライベートブラウジングの使い方
通常モードからプライベートウィンドウを開く
一般的な利用方法は、Firefoxを起動して、左上のメニューから「新しいプライベートウィンドウ」をクリックするか、ショートカットキー「Ctrl+Shift+P」を押します。
するとプライベートウィンドウが起動します。
常にプライベートブラウジングモードで起動する
Firefoxのショートカットアイコンに起動オプションを追加すれば、常にプライベートブラウジングモードでFirefoxを起動することができます。
手順は、次のとおりです。
Firefoxのショートカットアイコンを右クリックし、メニューから「プロパティ」を選択し、プロパティ画面が開いたら「ショートカット」タブの「リンク先」テキストボックスに表示されている文字列の最後尾に、以下の文字列を追記し「OK」をクリックします。
これで、ショートカットからFirefoxを起動すると、通常モードを経由せずに、プライベートブラウジングモードでFirefoxが起動します。
また「-private-window」オプションの後に開きたいWebページのURLを指定することで、特定のWebページをプライベートブラウジングモードで開くショートカットを作成することもできます。
Microsoft Edgeの場合
Microsoft Edge(以下、Edgeブラウザ)には、プライバシーに関連する記録を残さずに閲覧する機能として「In Privateブラウス」が搭載されています。
In Privateブラウスでは、コレクションやブックマーク、ダウンロードしたファイル、通常モードと同じように利用できます。(設定を変更すれば、拡張機能も利用できます。)
In Privateブラウスと同じような機能に「ゲストモード」がりますが、ゲストモードでは、検索履歴や閲覧履歴が保存されないことに加えて、ブックマークやなども利用できなくなります。
In Privateブラウスの使い方
通常モードからIn Privateウィンドウを開く
一般的な利用方法は、Edgeブラウザを起動して、メニューから「In Privateウィンドウを開く」をクリックするか、ショートカットキー「Ctrl+Shift+N」を押します。
するとIn Privateウィンドウが起動します。
常にIn Privateウィンドウで起動する
Edgeブラウザのショートカットアイコンに起動オプションを追加すれば、常にIn PrivateウィンドウでEdgeブラウザを起動することができます。
手順は、次のとおりです。
Edgeブラウザのショートカットアイコンを右クリックし、メニューから「プロパティ」を選択し、プロパティ画面が開いたら「ショートカット」タブの「リンク先」テキストボックスに表示されている文字列の最後尾に、以下の文字列を追記し「OK」をクリックします。
これで、ショートカットからEdgeブラウザを起動すると、通常モードを経由せずに、シークレットモードでEdgeブラウザが起動します。
また「--inprivate」オプションの後に開きたいWebページのURLを指定することで、特定のWebページをInPrivateブラウズで開くショートカットを作成することもできます。
あとがき
共用パソコンなどで、不特定多数の人がWebブラウザを使ってWebを閲覧することがあるなら、利用をおススメします。