最近の主要Webブラウザ(Google Chrome、Mozilla Firefox、Microsoft Edge)には、プライバシーを重視した閲覧モードが用意されています。
ブラウザにより名称はさまざまですが、それらのモードを利用した場合、閲覧や検索、フォームへの入力、ファイルのダウンロードなどの記録がブラウザ内に一切残らないため、共用マシンなどでブラウザを利用する場合に有効な手段となっています。
そこでここでは、Windows向けのGoogle Chrome、Mozilla Firefox、Microsoft Edgeのそれぞれで、履歴を残さずにWebを閲覧する方法を紹介します。
目次
動作環境
この記事は、以下の環境で実行した結果を基にしています。他のエディションやバージョンでは、動作結果が異なる場合があることをご了承ください。
ソフトウェア | バージョン |
---|---|
Windows10 Pro 64bit | 21H2 |
Google Chrome | 101.0.4951.41 |
Mozilla Firefox | 70.0.1 |
Microsoft Edge | 100.0.1185.50 |
Google Chromeの場合
Google Chrome(以下、Chromeブラウザ)には、閲覧履歴やWeb上でフォームに入力情報などを残したくない場合に利用する機能として「シックレートモード」が搭載されています。
シークレットモードでは、ブックマークや予測候補、保存しているパスワードは、通常モードと同じように利用できます。(設定を変更すれば、拡張機能も利用できます。)
ちなみに、シークレットモードと同じような機能に「ゲストモード」がりますが、ゲストモードでは、検索履歴や閲覧履歴が保存されないことに加えて、ブックマークや予測候補、保存しているパスワードなども利用できなくなります。

シークレットモードの使い方
通常モードからシークレットウィンドウを開く
一般的な利用方法は、Chromeを起動して、メニューから「シークレットウィンドウを開く」をクリックするか、ショートカットキー「Ctrl+Shift+N」を押します。
するとシークレットウィンドウが起動します。
常にシークレットモードで起動する
Chromeブラウザのショートカットアイコンに起動オプションを追加すれば、常にシークレットモードでChromeブラウザを起動することができます。
手順は、次のとおりです。
Chromeブラウザのショートカットアイコンを右クリックし、メニューから「プロパティ」を選択します。
プロパティ画面が開いたら「リンク先」のテキストボックスに表示されている文字列の最後尾に、以下の文字列を追記し「OK」をクリックします。
--incognito
これで、ショートカットからChromeブラウザを起動すると、通常モードを経由せずに、シークレットモードでChromeブラウザが起動します。
Mozilla Firefoxの場合
Firefoxには、閲覧履歴やWeb上でフォームに入力情報などを残したくない場合に利用する機能として「プライベートブラウジング」が搭載されています。
なお、プライベートブラウジング中でも、ブックマークや拡張機能を通常モードと同じように利用できます。(拡張機能は、事前の設定が必要です)
プライベートブラウジングの使い方
通常モードからプライベートウィンドウを開く
一般的な利用方法は、Firefoxを起動して、左上のメニューから「新しいプライベートウィンドウ」をクリックするか、ショートカットキー「Ctrl+Shift+P」を押します。
するとプライベートウィンドウが起動します。
常にプライベートブラウジングモードで起動する
Firefoxの設定を変更すれば、Firefoxを常にプライベーブラウジングモードで起動できるようになります。
設定手順は、次のとおりです。
Firefoxを起動して、アドレスバーに「about:config」と入力しエンターキーを押します。
以下のような警告画面が表示されるので「危険性を承知の上で使用する」をクリックします。
「設定エディター」画面が表示されるので、検索ボックスに「browser.privatebrowsing」と入力し、設定項目を絞り込みます。
設定名「browser.privatebrowsing.autostart」が表示されるので、ダブルクリックして値を「True」に変更します。
以上で設定完了です。
次回以降、Firefoxを起動すると、常にプライベートブラウジングモードで起動するようになります。
Microsoft Edgeの場合
Microsoft Edge(以下、Edgeブラウザ)には、閲覧履歴やWeb上でフォームに入力情報などを残したくない場合に利用する機能として「In Privateブラウス」が搭載されています。
In Privateブラウスでは、コレクションやブックマーク、ダウンロードしたファイル、通常モードと同じように利用できます。(設定を変更すれば、拡張機能も利用できます。)
ちなみに、In Privateブラウスと同じような機能に「ゲストモード」がりますが、ゲストモードでは、検索履歴や閲覧履歴が保存されないことに加えて、ブックマークやなども利用できなくなります。
In Privateブラウスの使い方
通常モードからIn Privateウィンドウを開く
一般的な利用方法は、Edgeブラウザを起動して、メニューから「In Privateウィンドウを開く」をクリックするか、ショートカットキー「Ctrl+Shift+N」を押します。
するとIn Privateウィンドウが起動します。
常にIn Privateウィンドウで起動する
Edgeブラウザのショートカットアイコンに起動オプションを追加すれば、常にIn PrivateウィンドウでEdgeブラウザを起動することができます。
手順は、次のとおりです。
Edgeブラウザのショートカットアイコンを右クリックし、メニューから「プロパティ」を選択します。
プロパティ画面が開いたら「リンク先」のテキストボックスに表示されている文字列の最後尾に、以下の文字列を追記し「OK」をクリックします。
--inprivate
これで、ショートカットからEdgeブラウザを起動すると、通常モードを経由せずに、シークレットモードでEdgeブラウザが起動します。
あとがき
共用PCなどで、不特定多数の人がWebブラウザを使ってWebを閲覧することがあるなら、利用をおススメします。