Windows環境でネットワークの疎通や遅延状況を確認するコマンドとして、まず思いつくのが「Ping」コマンドです。
Pingコマンドは、宛先のみを指定して疎通確認する基本的な使い方以外にも、オプションスイッチを活用することで、いろいろな使い方ができます。
そこで、ここではPingコマンドの便利な利用方法を二つ紹介します。
自分の管理下にないインターネット上の宛先に対して、pingコマンドを実行しすぎると、pingを使った攻撃であると判断される場合があるのでご注意ください。

目次
動作環境
この記事は、以下の環境で実行した結果を基にしています。他のエディションやバージョンでは、動作結果が異なる場合があることをご了承ください。
ソフトウェア | バージョン |
---|---|
Windows 10 Pro 64bit | 1903 |
送信回数を指定して実行する
pingコマンドはデフォルトで宛先に4回だけパケットを送信します。ですが、ネットワークの遅延やパケットの消失を調べる場合、4回では足りない場合が多々あります。
そんなときは、オプションを指定することで繰り返し実行できます。
回数を指定してpingコマンドを実行するには「-n」オプションを利用します。
たとえば、10回実行したい場合は、次のように実行します。
> ping -n 10 <宛先のIPアドレスやホスト名>
ある程度の回数実行して応答時間などを確認すれば、ネットワーク経路に問題がないかを確認したりできます。
なお、特定の宛先に対してpingコマンドを実行する際、1回目の実行時には、ARPによる名前解決(MACアドレスとIPアドレスの紐づけ)が実行されるため、若干の遅延が起こる可能性があります。
より正確な測定を行いたい場合は、はじめに1回だけpingを実行して名前解決を済ませてから、改めてpingコマンドを実行することで、比較的正確な測定ができます。
回数を指定せず実行し続ける
-nオプションでは回数を指定して実行できますが、回数を指定せず実行し続けたい場合は「-t」オプションを利用します。
実行方法は、次のとおりです。
> ping -t <宛先のIPアドレスやホスト名>
なお、コマンドの実行を終了するには「Ctrl」+「C」キーを押し、途中経過の情報を表示するには「Ctrl」+「Break」キーを押します。
ネットワーク経路のトラブルシューティングなどで、宛先との疎通を確認する場合に、pingコマンドを実行し続けておけば、経路状況の変化を素早く確認でき便利です。
あとがき
「-t」オプションは、ネットワーク経路のテストを行うときによく利用します。
なお、pingコマンドに限らず、普段利用しているコマンドのオプションを確認してみれば、意外と便利なオプションがあるかもしれませんよ。
