Windows10では、スクリーンショットを撮影する機能が標準搭載されており、たまにスクリーンショットを撮影するぐらいなら、標準機能で十分ですが、スクリーンショットを撮影して編集することが多いと、標準機能だけで機能的に物足りないことがあります。
そのようなときに、おすすめしたいサードパーティーのスクリーンショットツールのひとつに「PicPick」があります。
そこでここでは、Windows向け多機能スクリーンショットツール「PicPick」の使い方を紹介します。

目次
動作環境
この記事は、以下の環境で実行した結果を基にしています。他のエディションやバージョンでは、動作結果が異なる場合があることをご了承ください。
ソフトウェア | バージョン |
---|---|
Windows10 Pro 64bit | 20H2 |
PicPick | 5.1.5 |
「PicPick」とは
PicPick - All-in-one Graphic Design, Best Screen Capture Software
「PicPick」は、画面のスクリーンショットを撮影したり、撮影した画像の編集、カラーピッカー、カラーパレット、ピクセル定規、分度器などさまざまな機能を備えた多機能なWindows向けスクリーンキャプチャーツールで、個人利用に限り無償で利用できます。
もちろん日本語にも対応しています。
なお、無償版では、自動更新機能がなく、広告表示があり、テクニカルサポートもありませんが、それ以外の機能制限はないようなので、個人で利用するには無償版で十分です。
また、インターフェースがOfficeソフトとよく似ており、普段からWordやExcelなどを利用しているなら、スムーズに操作することができるでしょう。
「PicPick」のダウンロード&日本語化
ダウンロード
「PicPick」は、インストール版とインストールが不要なポータブル版が用意されていますが、ここではダウンロードしたファイルを解凍するだけですぐに利用を開始できるポータブル版を使った方法を紹介します。
まずは、公式サイトのページで「Download」をクリックします。
PicPick - All-in-one Graphic Design, Best Screen Capture Software
ダウンロードページが表示されるので、無償版の「Portable Version」をクリックします。
すると、自動的にポータブル版がダウンロードされるので、ダウンロードしたZIPファイルを解凍したら、フォルダー内の「picpick.exe」を実行します。
日本語化
「PicPick」が起動したら、次のような画面が表示されるので、日本語化するために左下の「Options」をクリックします。
オプション画面が開いたら「General」の「Language」セクションで「日本語」を選択して「OK」をクリックします。
以上で、インターフェースが日本語化されます。
「PicPick」の基本的な使い方
ここからは「PicPick」の各機能の使い方を紹介します。
スクリーンショット機能
スクリーンショット機能では、以下のスクリーンショットを撮影することができます。
- フルスクリーン
- アクティブウィンドウ
- ウィンドウ内の特定コントロール部分
- スクロールウィンドウの全体
- ドラッグで選択した四角形の範囲
- 幅と高さを指定した固定サイズの範囲
- フリーハンドで選択した範囲
スクリーンショットの撮影は、ツールの画面からや、タスクトレイのアイコンから、ショートカットキーで撮影でき、ショートカットキーはカスタマイズが可能です。
スクリーンショットを撮影した後の動作も、画像エディターを開く、クリップボードにコピーする、フォルダーにファイルとして保存する、他のアプリと共有するなどを選択できます。
WordやExcel、PowerPointなどを指定した場合、それぞれのアプリの新規作成画面にスクリーンショットを貼り付けた状態で起動させることができます。
また、キャプチャーの設定では、マウスカーソルを撮影するかや、スクリーンショットの撮影を遅延させるなどの設定も可能です。
画像エディター機能
画像エディター機能では、撮影したスクリーンショットをその場で編集したり、既存の画像ファイルを開いて編集することができます。
編集機能としては、以下のように一般的な画像編集ツールが備える機能を搭載しており、凝った編集をしないのであれば十分です。
- ルーラー
- 編集している画像のサムネイルでの一覧表示
- 画像のリサイズやトリミング、回転
- 線や図形の挿入、フリーハンドでの描画
- テキストの挿入
- 番号付きや矢印のスタンプの挿入
- 画像の色調整(反転、グレースケール、ソフト、シャープ、明度、コントラスト、色相、彩度、カラーバランス)
- ウォーターマークの挿入
- フレームの挿入
- 特定領域のモザイク処理
また、画像エディターはタブ形式になっており、たくさんの画像ファイル開いて、それぞれを編集することができます。
編集した画像の保存形式としては、以下を選択でき、複数のタブで開ている場合は、開いているすべての画像をまとめて保存することもできます。
なお、JPEGのみ品質を調整することができます。
- JPEG
- PNG
- BMP
- GIF
「PicPick」の便利機能
共有機能
PicPickでは、共有機能を搭載しており、キャプチャーした画像や編集した画像をいろいろなアプリやサービスと共有したり、送ったりでできます。
- クラウドストレージへ転送(Google Drive、Dropboxなど)
- Facebookへ画像をアップロード
- Twitterへ画像をアップロード
- Skypeで画像を転送する
- メールに画像を添付する
- 指定の外部プログラムへ画像を転送
- FTPサーバーへ画像を転送
カラーピッカー
「カラーピッカー」機能を利用すると、デスクトップ上の任意の場所をクリックすると、カラーパレットが開き、その場所の色を確認することができます。
カラーパレット
「カラーパレット」機能を利用すると、カラーパレットが開き、お気に入りの色を探したり、色コードを確認するときに便利です。
拡大鏡
「拡大鏡」機能を利用すると、デスクトップ画面の任意の場所を拡大表示することができ、拡大倍率は2倍から10倍までで調節が可能です。
ピクセル定規
「ピクセル定規」機能を利用すると、デスクトップ上に半透明の定規が表示され、縦/横、ピクセル/インチ/センチメートル単位で計測することができます。
十字ライン
「十字ライン」機能を利用すると、デスクトップ上に十字のラインが表示され、マウスポインターで指定した場所からの相対座標をピクセル単位で確認することができます。
分度器
「分度器」機能を利用すると、デスクトップ上に十字のラインが表示され、マウスポインターで指定した場所からの角度を確認することができます。
ホワイトボード
「ホワイトボード」機能を利用すると、デスクトップ上に描画できるようになります。
あとがき
PicPickは、スクリーンショットの撮影機能や画像編集機能も便利ですが、カラーピッカーやピクセル定規などの付属の便利機能が結構重宝します。
カラーピッカーやピクセル定規などを別々のツールで利用しているなら、PicPickにまとめるというのもアリです。
お試しあれ。
