新型コロナウイルスによる緊急事態宣言で、自宅で仕事をしなければならなくなった方も多いのではないでしょうか。
自宅で仕事をするとなると、PCなどを準備する必要があります。また、Web会議も行いたい場合は、Webカメラやマイクも必要となってくるでしょう。
既にWebカメラなどWeb会議に必要な機材をお持ちの場合は良いですが、新たに準備しようとすると、今はどこのショップも品薄状態で手に入れることが難しくなっています。
そんなときにおススメしたいのが、手持ちのスマートフォンをWebカメラの代用として利用する方法です。
そこでここでは、Windows 10でAndroidスマホをWebカメラの代用として利用できるようにしてくれるアプリ「iVCam」の使い方を紹介します。

目次
動作環境
この記事は、以下の環境で実行した結果を基にしています。他のエディションやバージョンでは、動作結果が異なる場合があることをご了承ください。
ソフトウェア | バージョン |
---|---|
Windows 10 Pro 64bit | 1909 |
Google Nexus 5X(Android) | 8.1.0 |
「iVCam」とは
iVCam - Use mobile phone as a PC webcam | E2ESOFT
「iVCam」は、手持ちのAndroidスマホやiPhoneをWebカメラとして利用できるようにするアプリで、WindowsPCとの組み合わせで利用できます。
日本語にも対応しており、透かしや広告が表示されますが無料で利用できます。
有償版(1,080円)を購入すると、透かしや広告が表示されなくなるようです。
「iVCam」の導入
「iVCam」では、WindowsPCとAndroidスマホの双方にアプリをインストールして、Wi-FiもしくはUSBで接続して利用します。
導入手順は、次のとおりです。
WindowsPCでの準備
まずは、公式サイトから、WindowsPCにインストールするアプリをダウンロードして、インストールを行います。
iVCam - Use mobile phone as a PC webcam | E2ESOFT
インストールはウィザードに従って行うだけで、日本語にも対応しているので難しいことはありません。






以上で、WindowsPCでの準備は完了です。
Androidスマホでの準備
次に、AndroidスマホでPlayストアからアプリをインストールします。
以上で、準備完了です。
Androidスマホには、操作が行われない状態が一定時間続いたいときに画面を消灯する「スリープ」機能がありますが、Webカメラとして利用する場合は「なし」に設定するか、スリープするまでの時間を延ばしておいたほうが良いでしょう。
USB接続で利用する場合は
事前の煩わしい設定がイヤならWi-Fi接続が手軽ですが、安定性やスマホのバッテリーを考えるとUSB接続での利用がおススメです。
USB接続で利用する場合は、AndroidスマホでUSBデバッグ機能をオンに設定しておく必要があります。
USBデバッグ機能の有効化方法は、以下の記事で紹介しているのでご参照ください。

「iVCam」の使い方
接続
まず、WIndowsPC側でiVCamを起動します。
初回起動時は、WindowsPCに導入しているセキュリティソフトによっては警告が表示される場合があるので、実行を許可してください。
起動すると、スマホの接続待ち状態の画面が表示されます。
次に、スマホ側でiVCamを起動します。
初回起動時は、カメラやマイクへのアクセス許可を求められるので許可してください。
USB接続する場合は、USBケーブルでWindowsPCとAndroidスマホを接続してからスマホ側のiVCamを起動します。
起動するとPCの検索が始まり、しばらくするとPCが「見つかりました」と表示されるので、画面中央下の再生ボタンをタップします。
WindowsPCと正常に接続されると、WindowsPC側とスマートフォン側に同じカメラの画像が表示されます。

WindowsPCの画面
上の画像はWi-Fi接続の場合で、画面左下にWi-Fiで接続されていることが表示されており、USB接続の場合は、以下のような表示になります。

Androidスマホ側の画面
Wi-Fi接続時の留意事項
PCが見つからない場合は、再生ボタンをタップしてIPアドレスを直接指定して接続することもできます。
また、WindowsPC側に導入しているセキュリティ対策ソフトによっては、再生ボタンをタップしても接続できない場合があります。その場合は、iVCamでの待ち受け(インバウンド方向)通信を許可するようセキュリティ対策ソフトの設定を調整します。
使用感
使い勝手は一般的なWebカメラとほとんど同じか、より高機能で使い勝手も良いと思います。
利用可能な機能としては、以下が挙げられます。
- ライト機能
- マイク機能
- カメラの切り替え(前面カメラと背面カメラ)
- 解像度の選択
- フレームレートの選択(60fpsまで対応)
- 画質の選択(3段階)
- オートフォーカス、オートホワイトバランス
- 鏡像、上下反転
- 露出、ISOの手動調整
- ズームイン/ズームアウト
- スナップショット機能
- 録画機能
各種機能は、WindowsPC側かスマホ側のいずれかの設定画面やカメラ画面に表示されるアイコンから調整が可能です。
以下の画像は、スマホ側の画面となります。
なお、WindowsPCからは通常のWebカメラとして認識されるので、さまざまなビデオチャットやテレビ会議ツールと組み合わせて利用することができます。
補足情報
「Snap Camera」といったWebカメラ用のツールと組み合わせれば、顔や背景を加工することもでき、背景や身だしなみに余計な気を使わなくて済むので、合わせて利用するのがおススメです。

また、AndroidスマホをWebカメラとして使う場合、スマホの固定方法は考えておいたほうが良いでしょう。おすすめは、自由に角度を変えて固定できるアームタイプが快適かと思います。
あとがき
実際に使ってみたところ、USB接続なら遅延もほとんどなく、スマートフォンのカメラ性能は一般的なWebカメラより高い場合が多いので、Webカメラがなくて困っているならおススメです。
お試しあれ。
