Linuxにターミナル接続したときに役立つショートカットキー一覧

Linuxにターミナル接続したときに役立つショートカットキー一覧

Linux(bashシェル)では、コマンドラインでの操作を効率よく行うために、さまざまなショートカットキーが利用できます。

そこでここでは、CentOS Linux 7を例に、どのようなショートカットキーが利用できるのかを紹介します。

この記事は、以下の環境での動作結果を基にしています。他のディストリビューションやバージョンでは、動作結果が異なる場合があることをご了承ください。

ソフトウェアバージョン
CentOS Linux7.9.2009

入力補完

シェルには、コマンドやディレクトリ名、ファイル名の一部を入力した後にTabキーを押すことで、コマンドやディレクトリ名、ファイル名を補完してくれる機能が搭載されています。

たとえば「cd /e」と入力してTabキーを押すと「cd /etc/」までが自動的に補完されて表示されます。

$ cd /e ←Tabキーを2回押す
$ cd /etc/

補完候補が複数ある場合は、Tabキーを2回押すことで、候補が一覧表示されます。

$ cd /etc/x ←Tabキーを2回押す
xdg/ xinted.d/

bash-completion

シェルの入力補完機能は、コマンドやディレクトリ名、ファイル名の入力しか補完できませんが、「bash-completion」をインストールすれば、コマンドのオプションも補完できるようになります。

# yum -y install bash-completion

たとえば、yumコマンドとオプションの最初の1文字を入力してTabキーを2回押すと、入力した文字から始まるコマンドのオプションが一覧表示できます。

$ yum s ←Tabキー2回を押す
search shell

また、yumとだけ入力してTabキーを2回押すと、使用できるオプションの一覧を表示できます。

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履歴の表示

シェルには、実行したコマンドの履歴が保存されており、履歴から過去に実行したコマンドを簡単に呼び出して再実行することができます。

ショートカットキー説明
上矢印キー一つ前の履歴を表示する
下矢印キー一つ後の履歴を表示する
Ctrl+P一つ前の履歴を表示する
Ctrl+N一つ後の履歴を表示する
Ctrl+Rコマンド履歴を検索する

historyコマンド

また、historyコマンドを実行すれば、コマンドの実行履歴を一覧で確認することもできます。

たとえば、直近5件の履歴を表示したいときは、以下のように実行します。

$ history 5

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historyコマンドの表示内容は、番号と実行したコマンドラインが対になって表示されており、「!番号」と入力することで、指定した番号のコマンドを再実行できます。

たとえば「!1」と入力すると「ping localhost」を再実行できます。

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カーソルの移動

長いコマンドを編集するときなど、矢印キーでカーソルを移動したり、Backspaceキーで文字を削除している方も多いと思いますが、以下のショートカットキーも利用すれば、カーソルの移動や文字列の編集がより効率よく行えます。

ショートカットキー説明
Ctrl+Aカーソルを行頭に移動する
Ctrl+Eカーソルを行末に移動する
Ctrl+Bカーソルを左方向へ移動する
Ctrl+Fカーソルを右方向へ移動する
Ctrl+Dカーソル部分を1文字削除する
Ctrl+Hカーソルの左を1文字削除する
Ctrl+Uカーソルの位置から行頭まで削除する
Ctrl+Kカーソルの位置から行末まで削除する
Ctrl+Wカーソル位置の単語を削除する
Ctrl+Y直前に削除した文字列を貼り付ける
Ctrl+_元に戻す

実行制御

ショートカットキー説明
Ctrl+C処理をキャンセルする
Ctrl+Z処理を一時中断する
Ctrl+S画面への出力を停止する
Ctrl+Q画面への出力を再開する
Ctrl+L画面をクリアする

あとがき

入力補完や履歴、カーソル移動のショートカットキーを使いこなせば、Linux上でのコマンド操作をより効率よく行うことができるでしょう。

ご活用あれ。