WindowsでNTFS圧縮機能を使って空き容量を増やす方法

WindowsでNTFS圧縮機能を使って空き容量を増やす方法

Windowsには、標準機能でドライブ/フォルダー/ファイルそれぞれの単位で圧縮する機能が搭載されています。

これは、Windowsの標準ファイルシステムである「NTFS」が備えているデータ圧縮機能で、ドライブ/フォルダー/ファイルそれぞれに圧縮属性を設定しデータを圧縮します。

NTFSの圧縮機能は、ZIP形式などと比べると圧縮率は高くはありませんが、プロパティ画面からカンタンに設定することができ、圧縮されているファイルは、展開などの操作をすることなく、通常のファイルと同じように操作できるメリットがあります。

そこでここでは、Windows 10でNTFS圧縮機能を使ってドライブ/フォルダー/ファイルを圧縮してドライブの空き容量を増やす方法を紹介します。

この記事は、以下の環境で実行した結果を基にしています。他のエディションやバージョンでは、動作結果が異なる場合があることをご了承ください。

ソフトウェアバージョン
Windows 10 Pro 64bit1909

ドライブを圧縮する

ドライブ全体を圧縮する手順は、次のとおりです。

管理者権限を持つアカウントでサインインしてから、エクスプローラを起動し、左ペインで「PC」を選択し、圧縮したいドライブ名を右クリックしメニューから「プロパティ」をクリックします。

WindowsでNTFS圧縮機能を使って空き容量を増やす方法

「ディスクのプロパティ」画面が表示されるので「このドライブを圧縮してディスク領域を空ける」にチェックを入れ「OK」をクリックします。

WindowsでNTFS圧縮機能を使って空き容量を増やす方法

「属性変更の確認」画面が表示されるので「変更をドライブ、サブフォルダーおよびファイルに適用する」を選択して「OK」をクリックします。

WindowsでNTFS圧縮機能を使って空き容量を増やす方法

以上で、ドライブに圧縮属性が設定されます。(属性の適用は、おおむね数分で完了します。)

なお、ドライブに圧縮属性を設定すると、そのドライブにファイルを保存するだけで自動的に圧縮属性が設定され、ファイルが圧縮されるようになります。

Memo

システムドライブ(Cドライブなど)を圧縮した場合、スワップファイル(swapfile.sys)など、一部のファイルは「別のプロセスが使用中」というエラーが表示されて属性の変更はできないので「すべて無視」をクリックして、処理をスキップします。

フォルダーやファイルを圧縮する

ドライブ全体を圧縮すると、そのドライブにファイルを保存するだけで自動的に圧縮属性が付与されファイルが圧縮されるようになりますが、圧縮効果のないファイルに対しても圧縮が行われてしまいます。

そこで、圧縮効果のあるファイルのみ圧縮したい場合などでは、フォルダーやファイルを圧縮します。

フォルダーやファイルを圧縮する手順は、次のとおりです。

管理者権限を持つアカウントでサインインしてから、圧縮したいフォルダーやファイルを右クリックし、メニューから「プロパティ」をクリックします。

WindowsでNTFS圧縮機能を使って空き容量を増やす方法

「プロパティ」画面が開いたら「全般」タブの「属性」にある「詳細設定」をクリックします。

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すると「属性の詳細」画面が開くので「圧縮属性または暗号化属性」の「内容を圧縮してディスク領域を節約する」にチェックを入れて「OK」をクリックします。

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フォルダーに圧縮属性を設定した場合は「属性変更の確認」画面が表示されるので「変更をこのフォルダー、サブフォルダーおよびファイルに適用する」を選択して「OK」をクリックします。

WindowsでNTFS圧縮機能を使って空き容量を増やす方法

以上で、フォルダーやファイルに圧縮属性が設定されます。

なお、フォルダーに圧縮属性を設定すると、そのフォルダーにファイルを保存するだけで自動的に圧縮属性が設定され、ファイルが圧縮されるようになります。

圧縮されているフォルダーやファイルの表示

圧縮属性が設定されているフォルダーやファイルのアイコンには、圧縮されていることを表すマークが付きます。

WindowsでNTFS圧縮機能を使って空き容量を増やす方法
WindowsでNTFS圧縮機能を使って空き容量を増やす方法

NTFS圧縮機能を利用するときの留意点

NTFS圧縮機能を利用するときは、以下の点に留意する必要があります。

  • テキストファイルやOffice形式ファイルに対しては、圧縮効果に期待できますが、ZIP、MP3、JPEG、動画ファイルのように、すでに圧縮されているファイルに対しては、ほとんど効果はありません。
  • フォルダーに圧縮属性を設定した場合、そのフォルダー内に作成・コピーされる新規ファイルは自動的に圧縮されます。
  • 圧縮属性が設定されたファイルを、別のファイルシステム上(FAT32など)にコピーすると、圧縮属性は解除され元のデータサイズに戻ります。
  • アプリケーションによっては、圧縮属性を設定したフォルダーやファイルを開いたり編集したりできない場合があるため、アプリケーションをインストールしているドライブやフォルダー、ファイルは圧縮しないことをおススメします。
  • ハードディスクに障害が発生した場合、圧縮属性が設定されたファイルは、通常のファイルと比較して復旧が困難な場合があります。
  • NTFSの圧縮機能と暗号化機能は、同一フォルダー/ファイルに対して同時に設定することはできません。

あとがき

大量のテキスト形式ファイル(テキストファイル、HTMLファイルなど)やOffice形式ファイルを保存している場合、NTFSの圧縮機能を利用することで、ドライブ使用量をかなり削減することができます。

空き容量不足に悩んでいるなら、お試しあれ。