CentOS 7のインストールメディアは、CentOSの本家サイトCentOS Projectや、国内のミラーサイトでISOイメージファイルとして提供されていますが、入手できるISOイメージには、以下に挙げるように複数の種類が存在します。
そこで、ここでは、インストールメディアそれぞれの用途などについて紹介します。
- CentOS-7-x86_64-DVD-1810.iso
- CentOS-7-x86_64-Everything-1810.iso
- CentOS-7-x86_64-LiveGNOME-1810.iso
- CentOS-7-x86_64-LiveKDE-1810.iso
- CentOS-7-x86_64-Minimal-1810.iso
- CentOS-7-x86_64-NetInstall-1810.iso
なお、本家ダウンロードサイトは、以下となります。
CentOS Project | Download CentOS
国内の利用可能なミラーサイトは、以下のWebページで確認できます。
目次
CentOS-7-x86_64-DVD
一般的なサーバー用途の場合は「DVD」と名付けられたイメージファイルをダウンロードします。データサイズは4.3GBほどで、DVD-Rに収まる容量となっており、標準的なCentOS 7環境に必要なパッケージがすべて含まれています。
通常は、このインストールイメージの利用が推奨されています。
CentOS-7-x86_64-Everything
「Everything」と名付けられたインストールイメージでは、標準的なCentOS 7環境に必要なパッケージに加えて、追加の機能を利用するのに必要がパッケージが含まれています。
その分データサイズは大きく、約10GBほどの容量となるため、通常はUSBメモリなどに書き込んで利用することになります。
ローカルネットワーク上にyumリポジトリサーバーを構築する場合などで利用すると便利です。
CentOS-7-x86_64-Live
「Live」と名付けられたインストールイメージは、OSをローカルストレージにインストールすることなく、DVDやUSBメモリから直接OSを起動して利用します。
データサイズは、GNOME版で約1.4GB、KDE版で約1.8GBあります。
このメディアからCentOS 7を起動した場合、ローカルストレージの内容は変更されないため、ローカルストレージにデータを書き込みたくない場合や、ディスクレスのマシンなどで有用です。

GNOMEデスクトップ

KDEデスクトップ
CentOS-7-x86_64-Minimal
「Minimal」と名付けられたインストールイメージは、必要最低限のパッケージのみをインストールするメディアです。データサイズは約918MBとなります。
「CentOS-7-x86_64-DVD-XXXX.iso」では、利用しない可能性のあるパッケージもインストールされるため、余計な機能を一切インストールせずに、必要な機能だけをインストールしたい場合に有用なメディアです。
CentOS-7-x86_64-NetInstall
「NetInstall」と名付けれたインストールメディアは、ネットワーク経由でOSをインストールするためのメディアで、データサイズ容量は約507MBと軽量です。
このメディアを利用してOSをインストールするときは、インストールソースやインストールするソフトウェアを指定する必要があります。ローカルネットワーク上に、yumリポジトリサーバーが稼働している場合などで利用すれば便利です。

インストールソースの選択画面

インストールするソフトウェアの選択画面
また、ローカルのストレージからOSを起動できなくなった時の、レスキューメディアとしても活用できます。
あとがき
CentOS 7を利用すマシンの用途は、デスクトップ用途からサーバー用途まで、さまざまなシーンが想定されるため、用途に応じて適切なインストールメディアを利用しましょう。