ここでは、無償で利用できる仮想化ソフトウェアとして「Oracle VM VirtualBox」と並んで人気のある「VMware Workstation Player」の基本的な使い方として、Windows 10に「VMware Workstation 17 Player」をインストールして、Windows 11の仮想マシンを作成するまでの手順を紹介します。
目次
動作環境
この記事は、以下の環境で実行した結果を基にしています。他のエディションやバージョンでは、動作結果が異なる場合があることをご了承ください。
ソフトウェア | バージョン |
---|---|
Windows 10 Pro 64bit | 22H2 |
VMware Workstation Player | 17.0.2 |
VMware Workstation Playerとは
VMware Workstation Player | VMware | JP
VMware Workstation Playerは、商用以外での利用および個人利用であれば無償で使用することができる、Windows/Linux向けの仮想化ソフトウェアです。
最新のバージョン17では、新たにWindows 11環境にVMware Workstation Playerをインストールしたり、仮想マシンにWindows 11をインストールできるようになっています。
ちなみに、VMware Workstation Playerの仮想マシンは、ホストマシンのUSBデバイスからブート(起動)させることができます。

VMware Workstation Playerのインストール
まず、VMware Workstation PlayerをインストールするマシンのuEFI(BIOS)設定で、仮想化支援機能( Intel VT/AMD-V)を有効化します。
仮想化支援機能を有効化する手順は、マシンによって異なりますが、たいていはCPU関連の設定セクションにある「Intel Virtualization Technology」や「SVM Mode」といった項目を有効化します。
参考URL:[マザーボード] BIOSにVT (Virtualization Technology) を設定しWindowsに仮想マシンをインストールする方法 | サポート 公式 | ASUS 日本
仮想化支援機能を有効化したら、以下の公式サイトからVMware Workstation Playerのインストーラーをダウンロードします。
VMware Workstation Player - VMware Customer Connect
インストールウィザードでは、インストール先やインストールするコンポーネントや機能を選択することもできますが、通常利用ならデフォルト設定のままインストールして問題ないでしょう。
仮想マシンを作成する
ここでは、VMware Workstation Playerの基本的な使い方として、仮想マシンを作成し仮想マシンにWindows 11をインストールする手順を紹介します。
まず、VMware Workstation Playerを起動して「新規仮想マシンの作成」をクリックします。
「新しい仮想マシン作成ウィザード」画面が起動するので、仮想マシンにインストールするOSをどこからインストールするかや、後でOSをインストールするのかを指定して「次へ」をクリックします。
ここでは例として、Windows 11のISOイメージファイルを指定しています。
次の画面では、仮想マシンの名前と仮想マシンの保存先フォルダーを指定して「次へ」をクリックします。
次の画面では、パスワード欄の右にある「生成」をクリックしてパスワードを生成してから「次へ」をクリックします。
次の画面では、仮想マシンのディスクサイズを指定して「次へ」をクリックします。
なお、仮想マシンのパフォーマンスを優先するなら「仮想ディスクを単一ファイルとして格納」を選択し、それ以外はデフォルトの「仮想ディスクを複数のファイルに分割」を選択します。
次の画面では、仮想マシンの設定内容が表示されるので、問題がなければ「完了」をタップすることで、仮想マシンの作成が開始されます。
「この仮想マシンを作成後にパワーオンする」のチェックを外しておけば、仮想マシンだけ作成することもでき「ハードウェアをカスタマイズ」をクリックすれば、CPU数やメモリ量、接続するネットワークといった仮想マシンの設定をあらかじめ指定することもできます。(仮想マシンの設定は、後から変更することもできます。)
仮想マシンが作成され、あらかじめ指定したWindows 11のISOイメージから起動できれば、後は通常のマシンと同じようにOSのインストール作業を進められます。
仮想マシンにWindows 11をインストールし初期設定を済ませたら、最後に仮想マシンのメニューから「管理」>「VMware Toolsのインストール」をクリックして、仮想マシンのWindows 11に「VMware Tools」をインストールします。
VMware Toolsは、VMware Workstation Player上の仮想マシン(ゲストOS)の動作を最適化するために必要なツールです。
仮想マシンの設定を変更したいときは、仮想マシンのメニューから「管理」>「仮想マシン設定」をクリックします。
仮想マシンの設定画面では、プロセッサ数やメモリサイズ、接続するネットワークなどの仮想マシンの設定を変更することができます。また、ホストマシンの指定したフォルダーをゲストOSからアクセスできるように設定することもできます。
以上で作業完了です。
あとがき
ホストマシンに接続したUSBデバイスを仮想マシンから利用したい場合は、VMware Workstation Playerが有力な選択肢となるでしょう。