Windows 10でファイルをPDF化したりPDFファイルを閲覧する方法

Windows 10でファイルをPDF化したりPDFファイルを閲覧する方法

Windows、Mac、スマートフォン、タブレットなど、どのような環境でも制作者が意図したとおりの見た目で表示できるPDF(Portable Document Format)は、今や電子文書フォーマットのスタンダードで、仕事などで使用されている方も多いと思います。

PDFファイルは、Windows 8.1以前は標準機能では保存や閲覧ができず、PDF変換ツールやPDF閲覧ソフト等を別途インストールする必要がありましが、Windows 10では、標準機能だけでPDFファイルを閲覧したり、ファイルをPDFに変換したりできるようになりました。

そこでここでは、Windows 10の標準機能でファイルをPDF形式に変換したり、PDFファイルを閲覧する方法、また応用的な操作として、既存のPDFファイルを見開きに変更したり、既存のPDFファイルを分割する方法を合わせて紹介します。

Windows 10でPDFファイルを縮小表示やプレビュー表示する方法
ここでは、WindowsでPDFファイルを縮小表示(サムネイル表示)やプレビュー表示させる方法として、PowerToysやAdobe Acrobat Readerを使った方法を紹介します。

この記事は、以下の環境で実行した結果を基にしています。他のエディションやバージョンでは、動作結果が異なる場合があることをご了承ください。

ソフトウェアバージョン
Windows 10 Pro 64bit22H2

ファイルをPDFに変換する

Windows 10では、印刷機能のあるアプリケーションからであれば、標準搭載されている仮想プリンター「Microsoft Print to PDF」を使って、あらゆるファイルをPDF化できます。

ここでは、例として「Microsoft Edgeで閲覧ページをPDF形式ファイルで保存」する手順を紹介します。

まずは、保存したいページを表示している状態で、右上の「…」からメニューを開き「印刷」をクリックします。

Windows 10でファイルをPDF化したりPDFファイルを閲覧する方法

以下のような印刷画面が表示されるので、プリンターに「Microsoft Print to PDF」を選び「印刷」をクリックします。

Windows 10でファイルをPDF化したりPDFファイルを閲覧する方法

あとは、ファイル名とファイルの保存先を指定して保存すれば完了です。

もちろん、紙へ印刷するときと同じように、印刷設定画面で用紙サイズ・印刷の向き・枚数・印刷ページの指定・ヘッダーやフッターの指定などもできます。

Microsoft Print to PDF利用時の留意点

「Microsoft Print to PDF」には、利用するにあたっていくつかの留意点があります。

設定項目が少ない

「Microsoft Print to PDF」では、最適化や解像度の指定、セキュリティ設定などきめ細かな設定はできないため、出力するPDFファイルの設定を細かく調整したいといった用途には向きません。

ファイルサイズが大きい

PDFとして出力する際に解像度などを指定できないため「Microsoft Print to PDF」でPDF化したファイルは、他のPDF化ツールで変換した場合に比べると、ファイルサイズが大きくなることが多いです。

場合によっては10倍ぐらいファイルサイズに差ができるようなので、出力後にファイルサイズをチェックしたほうが良いでしょう。

再現性は高そう

ファイルにもよりますが「Microsoft Print to PDF」でPDF化した場合、他のPDF化ツールと比較して、再現性はかなり高い印象です。

PDFファイルを閲覧する

Windows 8.1以前では、PDFファイルを閲覧するには、別途閲覧用ソフト(ビューアーソフト)をインストールする必要がありましたが、Windows 10では、標準搭載のWebブラウザー「Microsoft Edge」がPDFビューアー機能を内蔵しています。

Microsoft EdgeでPDFファイルを閲覧する場合、次の機能が利用でき、Microsoft Edgeのバージョンアップにより閲覧機能も充実してきています。

  • コメントや注釈の挿入
  • ページの拡大/縮小、回転
  • ページ指定
  • 検索
  • 読み上げ

Windows 10でファイルをPDF化したりPDFファイルを閲覧する方法

応用:PDFファイルを分割/見開きにする

上で紹介したファイルをPDF化する機能「Microsoft Print to PDF」と、PDFファイルを閲覧する機能「Microsoft Edge」を組み合わせれば、既存のPDFファイルを見開きにしたり、分割するといったこともできます。

既存のPDFファイルを分割する

たとえば、既存のPDFファイルを分割したいときは、PDFファイルをMicrosoft Edgeで開き、印刷画面で「ページ」を指定することで、特定のページを別のPDFファイルとして保存することでPDFファイルを分割できます。

Windows 10でファイルをPDF化したりPDFファイルを閲覧する方法

既存のPDFファイルを見開きにする

既存のPDFファイルを見開きにしたいときは、PDFファイルをMicrosoft Edgeで開き、印刷画面で「シートごとのページ数」を「2」と指定してから、Microsoft Print to PDFでPDF化すれば、PDFファイルを見開きに変更することができます。

Windows 10でファイルをPDF化したりPDFファイルを閲覧する方法

あとがき

印刷可能なファイルのPDF化やPDF形式ファイルの閲覧ぐらいなら、Windows 10の標準機能で十分まかなえるでしょう。