普段は自宅でも会社でもWindowsマシンばかり使っているので、Linuxでファイルなどを探すときに探し方がわからず、いつもGoogle先生にお世話になる始末です。
そこでここでは、ファイルやディレクトリを検索したり、ファイルの内容を検索するときに使用するコマンド(find, grep)の書式、よく使う検索方法をまとめておきます。
目次
動作環境
この記事は、以下の環境で実行した結果を基にしています。他のディストリビューションやバージョンでは、動作結果が異なる場合があることをご了承ください。
# cat /etc/centos-release
CentOS Linux release 7.9.2009 (Core)
findコマンド
findコマンドは、ファイル名や属性情報に基にづいた検索を行うときに使用します。
書式: find [検索するパス] [検索条件]
使用例
/etcディレクトリ配下の「.conf」で終わる名前のファイルまたはディレクトリを検索
# find /etc -name '*.conf'
/etcディレクトリ直下の「.conf」で終わる名前のファイルまたはディレクトリを検索
# find /etc -maxdepth 1 -name '*.conf'
カレントディレクトリ配下で1日以内に更新されたファイルまたはディレクトリを検索
# find . -mtime -1
カレントディレクトリ配下で60分以内に更新されたファイルを検索
# find . -type f -mmin -60
/tmp配下で100日以上変更がないディレクトリを検索
# find /tmp -type d -mtime +100
カレントディレクトリ配下でファイルサイズが5,000KBを超えるファイルを検索
# find . -size +5000k
カレントディレクトリ配下で1Mバイト以上のファイルの詳細な情報を一覧表示
# find ./ -size +1024k -ls
カレントディレクトリ配下でファイルの所有者がstudentであるファイルまたはディレクトリを検索
# find . -user student
カレントディレクトリ配下でパーミッションが「rwxr-xr-x」(755)のファイルを検索
# find . -perm 755
/usr/bin以下でSUIDビットが立っているファイルを検索
# find /usr/bin -type f -perm -u+s
また、findコマンドでは、検索条件に一致するディレクトリやファイルに対して、一括で処理を実行させることもできます。
カレントディレクトリ配下で21日以上変更がなく、ファイル名が「.bak」で終わるファイルを削除
# find . -name '*.bak' -mtime +21 -exec rm {} ;
カレントディレクトリ配下のディレクトリのアクセス権を755に一括設定
# find . -type d -exec chmod 755 {} ;
カレントディレクトリ配下のファイルの所有者とグループを一括変更
# find . -type f -exec chown nginx:nginx {} ;
grepコマンド
grepコマンドは、ファイルの内容から条件にマッチした行を検索するときに使用し、grepコマンドの検索条件には正規表現が利用できます。
書式:grep [オプション] [検索条件] [検索するパスやファイル]
使用例
httpd.confの内容から、大文字小文字にかかわらず「root」という文字列がある行を検索
# grep -i 'root' httpd.conf
ファイル名の末尾が「.html」であるファイルの内容から「charset」という文字列が含まれている行を検索
# grep 'charset' *.html
/etc配下でファイルの内容に「charset」という文字列が含まれているファイルを検索
# grep 'charset' -rl /etc
sample.txtの中から、行頭が「#」で始まる行以外を検索
# grep -v '^#' sample.txt
test.txtの中から「foo」「bar」「buz」が全て含まれる行を検索
# grep 'foo' test.txt | grep 'bar' | grep 'buz'
sample.txtの中から「a」または「z」を含む行を検索
# grep '[az]' sample.txt
sample.txtの中から「f~l(fghijkl)」のいずれかの文字を含む行を検索
# grep '[f-l]' sample.txt
test.txtの中から「good」と一致する行を検索
# grep -x 'good' sample.txt
sample.txtの中から「a」「m」「z」のいずれかを含む行を検索
# grep -E 'a|m|z' sample.txt
test.txtの中から「j」を含む行を検索し、行番号を付加して表示
# grep -n 'j' test.txt
egrepとfgrepの違い
egrepコマンドは、拡張正規表現を使用できます(grep -Eと同等)、fgrepコマンドは、パターンを検索するのではなく、文字列として検索するため、条件によっては検索が高速です。
あとがき
たいていの検索は、ここで挙げた検索例でまかなえると思いますよ。