スマートフォンを使って紙の書類や画像から文字(テキストデータ)を抽出する場合、専用の文字認識アプリ(OCRアプリ)を利用することが多いですが、より汎用的なアプリで対応したいなら、メッセージアプリの「LINE」や、メモアプリ「Google Keep」でも、紙の書類や画像から文字(テキストデータ)を抽出することができます。
そこでここでは、スマートフォン向けの「LINE」アプリや「Google Keep」アプリを使って、紙の書類や画像からテキストデータを抽出する方法を紹介します。

目次
動作環境
この記事は、以下の環境での動作結果を基にしています。他のバージョンや機種などでは、動作結果が異なる場合があることをご了承ください。
ソフトウェア | バージョン |
---|---|
Google Nexus 5X | 8.1.0 |
Google Keep | 5.19.391.05.40 |
LINE | 11.3.0 |
Google Keepアプリを使った方法
シンプルなメモアプリとして人気の「Google Keep」では、カメラに映した紙の書類や画像ファイルからテキストデータを抽出することができます。
手順は、次のとおりです。
まず、Google Keepアプリを起動し、画面右下の写真アイコンをタップします。
「画像を追加」画面が表示されるので、テキストを抽出したい画像を選択するか、テキストを抽出したい紙の書類を撮影します。
ここでは、例として「写真を撮影」をタップします。
カメラが起動するので、紙の書類を撮影します。(シャッターは真ん中のボタンです)
撮影すると画像がプレビューされるので、問題なければ真ん中のチェックマークをタップします。
撮り直したい場合は、左の戻るマークをタップすれば撮り直せます。
撮影した画像がメモとして登録されるので、画像をタップします。
すると、画像の編集画面が開くので、右上のメニューボタンをタップします。
メニューが表示されたら「画像のテキストを抽出」をタップします。
以上で、同じメモの画像の下に抽出されたテキストが表示されます。
文字の認識精度は、手書き以外の文字であればおおむね問題なく認識してくれます。
LINEアプリを使った方法
メッセージアプリとして多くの方が利用している「LINE」でも、カメラに映した紙の書類や画像ファイルからテキストデータを抽出することができます。
画像ファイルからテキストデータを抽出する
画像ファイルからテキストデータを抽出する手順は、次のとおりです。
まず、LINEアプリを起動し、任意のトーク画面を開いて、画面下部にある画像アイコンをタップします。以下の画面では「Keepメモ」のトーク画面を開いています。
すると、画像の選択画面が表示されるので、テキストデータを抽出したい画像をタップします。
画像の編集画面が表示されるので、右側に表示されているメニューから「A」をタップします。
すると、画像内の文字が抽出されて画面上に表示されます。
抽出した文字に対しては、次のような操作ができます。
- 抽出した文字をコピーする
- 抽出した文字を送信する
- 抽出した文字を翻訳する
- 特定の箇所の文字だけ抽出する
抽出した文字をコピーする
「コピー」をタップすると、抽出されたテキストデータがクリップボードに保存され、他のアプリに貼り付けることができます。
抽出した文字を送信する
「シェア」をタップすると、抽出されたテキストデータをそのままメッセージとして送信することができます。
抽出した文字を翻訳する
「英語に翻訳」をタップすると、抽出したテキストデータを英語に翻訳することも可能で、英語以外にも日本語から中国語、韓国語に翻訳したり、逆に英語や中国語、韓国語から日本語へ翻訳することができます。


「写真に翻訳を表示」をタップすると、画像上に翻訳を直接表示さえることもできます。


特定の箇所の文字だけ抽出する
画像内の特定箇所のテキストデータだけ抽出したい場合は、画像から抽出したい箇所をなぞることで、その箇所のテキストデータだけを抽出することができます。
カメラに映している被写体からテキストデータを抽出する
カメラに映している被写体からテキストデータを抽出する手順は、次のとおりです。
任意のトーク画面を開いて、画面下部にあるカメラアイコンをタップます。
カメラが起動したら、画面下部のメニューから「文字認識」タップしてから、文字を抽出したい被写体をはっきりと映した状態で、画面中央の丸ボタンをタップします。
すると、テキストデータが抽出され、抽出されたテキストデータに対しては、画像ファイルの時と同じような操作が可能です。
あとがき
いずれのアプリも、文字の認識精度も満足のいくレベルで認識スピードも速く、利用頻度がそれほど多くないなら、十分満足できるレベルです。
お試しあれ。