最近、Windows 10で「Windows PowerShell」を起動すると、以下の画像のように「新しいクロスプラットフォームのPowerShellをお試しください。」という表示が出るようになりました。
「新しいクロスプラットフォームのPowerShell」とは「PowerShell Core」のことのようですが、これまでの「Windows PowerShell」との違いがよくわからなかったので、自分なりに調べた内容を紹介します。
目次
「PowerShell Core」とは
「PowerShell Core」は、2018年1月にMicrosoftが発表したPowerShellの新しいエディションです。
「Windows PowerShell」は、Windows OSに同梱されているWindows専用だったのに対して、「PowerShell Core」は、クロスプラットフォームで利用できるオープンソースソフトウェアとして、Windows以外にもさまざまなOSで利用できます。
また「Windows PowerShell」は、すでに開発が終了され、今後はバグフィックスのみが行われるようですが、「PowerShell Core」の開発は活発で、今後しばらくは新機能の開発などが積極的に進められるようです。
「PowerShell Core」の使い方
ここでは、Windows 10に「PowerShell Core」インストールする方法や、基本的な使い方を紹介します。
インストール
インストーラーは、以下のGitHubのプロジェクトページからダウンロードします。
GitHub - PowerShell/PowerShell: PowerShell for every system!
2019年6月5日時点では、バージョン6.2.1までリリースされているので、最新バージョンのインストーラーをダウンロードしてインストールします。
インストールは、ウィザードに従えば問題なくインストールできます。

インストールウィザード開始画面
なお、さまざまな環境ごとでのインストール方法については、以下のWebサイトで解説されています。
PowerShell のインストール | Microsoft Docs
「PowerShell Core」の実行
「PowerShell Core」をインストールしたら、スタートメニューのプログラム一覧から起動するか、インストール先「C:\Program Files\PowerShell\バージョン番号\pwsh.exe」にある本体ファイル「pwsh.exe」を実行します。

スタートメニューから起動する場合

エクスプローラーから起動する場合

PowerShell Coreの画面
なお、通常のアプリケーションと同じように、デスクトップやタスクバーにショートカットを作成しておけば素早く起動できます。
コマンドレットの実行
PowerShell Coreのコマンドレットの多くは、Windows PowerShellと似ているため、Windows PowerShellを利用したことがあるなら、それほど迷わず利用できます。
コマンドレットや関数の利用方法は、Windows PowerShellと同じように「Get-Help」コマンドレットで調べることができます。
PS C:\> Get-Help <コマンドレットや関数> -Online
上記コマンドを実行すると、Webブラウザが起動してオンラインマニュアルが表示されます。
インターネットで直接調べたい場合は「PowerShell Module Browser」ページで、コマンドレットやエイリアス名を入力して検索します。
PowerShell Module Browser | Microsoft Docs
ソースコードの活用
PowerShell Coreは、ソースコードが公開されているので、コマンドレットの詳細な動作を調べたいときなどは、ソースコードを確認することもできます。
あとがき
Microsoftが今後注力するのは「PowerShell Core」なのは間違いないようですが、まだまだ発展途上であることから、既存の「Windows PowerShell」からの移行は、あまり進んでいないようです。
ですが、次期バージョンの「PowerShell 7」では「Windows PowerShell」を完全に置き換えることを目指して開発されているそうなので、期待したいところです。