Windows10に限った話ではありませんが、PCを長年使っていると、最初のころはサクサク動いていたのに、だんだん動作が遅くなってくることがよくあります。
遅くなる原因はさまざまですが、おもな原因としては、ディスクにごみデータが溜まっていたり、ディスクの健康状態に問題がある場合があります。
そこで、ここではWindows10の動作が遅くなってきたときに試したいことを順に紹介します。
目次
動作環境
この記事は、以下の環境で実行した結果を基にしています。他のエディションやバージョンでは、動作結果が異なる場合があることをご了承ください。
ソフトウェア | バージョン |
---|---|
Windows10 Pro 64bit | 1809 |
ハードディスクの健康状態をチェックする
WindowsPCに搭載されているハードウェアの中で動作速度に直結するのがHDDやSSDです。
そこで、まずはHDDやSSDに問題がないかチェックします。
HDDやSSDに問題がないかチェックする方法については、以下の記事をご覧ください。

ドライブのエラーチェックをチェックする
最近では、HDDやSSDの信頼性が向上しており、ドライブのエラーチェックを実行する機会も少なくなりましたが、それでもたまにファイルが読めなくなったりするエラーが発生することがあります。
このような場合、物理的な故障でなければ、ドライブのエラーチェックを行うことで修復することが可能です。
ドライブのエラーチェックを行うには、エクスプローラーでチェックするドライブを右クリックして、メニューからプロパティを選択して、プロパティ画面を表示します。
プロパティ画面の「ツール」タブにある「エラーチェック」から「チェック」ボタンをクリックします。
不要なデータの削除して空き容量を確保する
ハードディスクやドライブに物理的・論理的な問題がなさそうなら、次は不要なデータを削除して、空き容量を確保します。

ドライブを最適化する
Windows10では、HDDやSSDに対して一定のタイミングで自動的に最適化(HDDならデフラグ、SSDならTrim)が実行されていますが、状況によっては長期間実行されない場合があるので、不要なデータを削除した際は「ドライブの最適化」を手動で実行しておきます。
Trimは、SSDの最適化を実行するコマンドです。SSDではディスク上に残骸データが多くなってくると、新しいデータを書き込む前に、いったん残骸データを削除してから書き込みを行うため、待ち時間が発生してしまいます。Trimは、この残骸データをあらかじめ削除しておき、すぐにデータを書き込めるようにしてくれる機能です。
スタートメニューのプログラム一覧から「Windows管理ツール」>「ドライブのデフラグと最適化」をクリックします。
「ドライブの最適化」画面が開いたら、対象となるドライブを選択して「最適化」ボタンをクリックします。
最適化にかかる時間は「最後の実行」の日が最近ならそれほど時間はかからないでしょう。長期間実行されていない場合は、時間がかかることが予想されますので、その場合は時間に余裕があるときに実行するようにしましょう。
ユーザーを作成し直す
Windows環境では、ユーザーごとのデータがユーザープロファイルフォルダーに保存されており、長く同じユーザーアカウントを利用していると、ユーザープロファイルフォルダーが肥大化して、動作が遅くなることがよくあります。
上に挙げた内容を実行しても動作が遅い場合は、新しいユーザーを作成して、古いユーザーから必要なデータを移行することで、動作が大きく改善することがよくあります。
Windows10を初期化する
上記をすべて実行しても、PCの動作が改善しない場合は、最後の手段としてWindows10を初期化してWindows10をキレイな状態に戻すことで、動作が改善する可能性があります。
Windows10を初期化する方法については、以下の記事をご覧ください。

あとがき
ここで紹介している作業を行って、なお動作が遅い場合は、そもそもハードウェアスペックが足りていない可能性が大きいでしょう。
その場合は、タスクマネージャーを起動して、CPU使用率・メモリ使用量・ディスク使用率をチェックして、リソース不足のハードウェアがないか確認してみてください。
また、あれこれと悩むのが面倒なら、新しいパソコンを購入したほうが幸せになれるかもしれません。