スマホやパソコンで利用できるメモアプリはたくさんありますが、マルチデバイスで利用できて使い勝手の良いメモアプリ(メモサービス)としておすすめなのが、Microsoftから提供されている「OneNote」とGoogleから提供されている「Google Keep」です。
OneNoteは多機能さや自由度の高さに特徴があり、Keepはシンプルで使いやすいという特徴があります。
そこでここでは「OneNote」と「Google Keep」それぞれの特徴や機能、基本的な使い方を紹介します。
この記事は、以下の環境で実行した結果を基にしています。他のエディションやバージョンでは、動作結果が異なる場合があることをご了承ください。
ソフトウェア | バージョン |
---|---|
Windows 10 Pro 64bit | 2004 |
OneNote for Windows 10 | 16001.13127.20190.0 |
目次
OneNoteとは
OneNote(ワンノート)は、マイクロソフトが提供する無料のデジタルノートサービスで、Webブラウザから利用したり、Windows, macOS, Android, iOS向けに提供されているアプリで利用することができます。
OneNoteはMicrosoftアカウントにサインインして利用し、作成したメモは、Microsoftが提供するオンラインストレージ「OneDrive」に自動的に保存されるため、同じMicrosoftアカウントを利用していれば、異なるデバイス間でメモを同期できます。
OneNoteの特徴は、シンプルに文字を入力するだけでなく、図形を描画したり、音声や動画、画像を挿入したり、ファイルを挿入したり、手書きもできたりと、豊富な機能が搭載されている点です。
また、ページに文字を入力したりさまざまな情報を挿入するときに、ページ上の自由な位置に配置できるレイアウトの自由さも特徴の一つです。
OneNoteの基本的な使い方
OneNoteは、その多機能さゆえに使い方がよくわからないと思われがちですが、自分のスタイルに応じた機能を利用すれば、使いこなすのも難しくはありません。
ここでは例として、Windows 10に標準搭載されている「OneNote for Windows 10」の使い方を紹介します。
OneNote for Windows 10は、2025年にサポートが終了するので、これから使い始めるなら、Microsoft 365版の「OneNote」をMicrosoft Storeからダウンロードしましょう。
ページ・セクション・ノートブック
OneNoteを起動すると「ノートブック」「セクション」「ページ」という構成要素を確認できます。
これらは、メモを整理・分類するための構成要素で、情報を書き込むところは「ページ」、複数のページをひとまとめにしたのが「セクション」、複数のセクションをひとまとめにしたのが「ノートブック」で、ノートブックは文字通り1冊のノートのイメージです。
これらの要素を活かすと、仕事用と個人用でノートブックを使い分ける、内容ごとにセクションやページを分類するといった使い方ができますが、最初のうちはページにどんどんメモしていって、ある程度メモが溜まったらセクションを分けてみたり、ノートブックを分けてみるのが良いでしょう。
なお、OneNoteをはじめて起動するとノートブックやセクションが自動的に作成され、ノートブック・セクション・ページは、自分で追加することもできます。
ページを作成する
OneNoteを起動すると、すぐにページに入力できる状態になっており、ページにはテキストを入力したり、さまざまな情報を挿入することができます。
たとえば、ページにテキストを入力するときは、ページ内の入力したい場所をクリックして好きな位置に入力することができます。
テキストには書式を設定することができ、太字・斜体・下線、蛍光ペン、文字色、箇条書きなどを設定できます。
ページのタイトルは、タイトル部に手動で入力するか、タイトルを設定しない場合は、ページに入力したテキストの1行目が自動的にタイトルに設定されます。
メニューの「挿入」からは、ページに表やファイル・画像・動画・リンク・音声などを挿入することができ、画像ファイルなどはドラッグ&ドロップでページに挿入したり、コピー&ペーストで挿入することもできます。
メニューの「描画」からは、手書きでページに入力したり、図形を挿入することができ、ページ内の目立たせたい箇所に手書きで印をつけたりするときに便利です。
ページに入力した情報は、それぞれ「ノートコンテナ」と呼ばれる箱の中に格納されており、ノートコンテナはページ内の好きな位置に移動したり、幅を広げるといった調整が可能です。
なお、作成したページはOneDriveに自動保存されるので、保存し忘れてせっかく入力した内容がなくなってしまうということはありません。
以上が、OneNoteの基本的な使い方となります。
ちなみに、上で紹介した以外にもOneNoteでは「Webページの内容を取り込む」「ノートブックを共有する」「テキストを翻訳する」「計算する」といった機能も利用できます。
Google Keepとは
「Google Keep」は、Googleが提供する無料のメモサービスで、パソコンのWebブラウザから利用したり、 Android, iOS向けに提供されているアプリで利用することができます。
Google KeepはGoogleアカウントにログインして利用し、作成したメモはクラウド上に自動的に保存されるため、同じGoogleアカウントを利用していれば、異なるデバイス間でメモを同期できます。
Google Keepの特徴は、なんといってもシンプルなインターフェースで操作が分かりやすい点が挙げられます。
Google Keepの基本的な使い方
Google Keepでメモを作成/編集するときは、キーボードからのテキスト入力だけでなく、さまざまな方法でメモに記録することができます。
なお、以降では主にスマホアプリでの画像を掲載していますが、Web版でもおおむね同じ機能が利用できます。
テキストメモを作成する
一番基本的なメモの作成方法は、アプリトップ画面右下にある「+」ボタンをタップして、新しいメモの作成画面で、キーボードからメモを入力する方法で、多くの方はこの方法でメモを作成しているのではないでしょうか。
なお、入力した内容は、自動的にクラウドに保存されるため「保存」するといった操作は不要です。
画像付きのメモを作成する
アプリ画面下部の写真アイコンをタップすれば、任意の画像をメモに追加したり、その場で撮影した写真をそのままメモに追加することもできます。
また、クリップボードにコピーした画像を、メモに貼り付けることもできます。
手書きメモを作成する
アプリ画面下部の筆アイコンをタップすれば、画面を指でなぞって手書き風メモを作成できます。
音声メモを作成する
アプリ画面下部のマイクアイコンをタップすれば、スマホのマイクを使って音声でメモを作成できます。
作成したメモには、マイクに話した内容がテキスト化され、録音した音声は再生することもできます。
なお、この機能はスマホ向けアプリ限定の機能です。
文字認識(OCR)機能でメモを作成する
画像をメモに追加した後に、メモの編集画面で画像を開いてメニューから「画像のテキストを抽出」を選択することで、画像ファイルやカメラで撮影した写真からテキストデータを抽出して、メモとして記録することができます。
チェックリストを作成する
アプリ画面下部のチェックリストアイコンをタップすれば、チェックリストを作成することができます。
作成したチェックリストには項目ごとにチェックを入れることができるので、買い物リストや作業リストなどを作成して、完了した項目にチェックを入れれば、進捗の把握に役立ちます。
メモに色や背景を付ける
Google Keepでは、メモごとに色や背景をつけることができ、たくさんのメモを作成しているときなどに、メモの種類に応じて色などを付けておけばわかりやすいです。
メモに色や背景を付けるときは、メモの作成/編集画面で、パレットアイコンをタップすることで、色や背景を指定できます。
メモにラベルを付ける
Google Keepでは、メモにラベルを付けることができ、仕事のメモとプライベートのメモなど、メモの種類ごとにラベルを付けておけば、メモの一覧でラベルが表示され、メモの種類を判別しやすくなります。
ラベルの作成は、アプリのメニューからや、メモの作成画面から行えます。
また、特定のラベルが付いたメモだけを表示することもできます。
メモをアーカイブする
Google Keepでは、メモをアーカイブすることでメモの一覧から特定のメモを非表示にすることができます。
メモをアーカイブしたいときは、メモの編集画面で「アーカイブ」アイコンをタップすることで、メモの一覧に表示されなくなります。
不要になったメモを削除はしたくないけど、一覧からは非表示したい場合に便利です。
以上が、Google Keepの基本的な使い方となります。
なお、上で紹介した以外にも「リマインダーを設定する」「作成したメモを共有する」といった機能も利用できます。
あとがき
シンプルで分かりやすいメモアプリが欲しいなら「Google Keep」、自由度が高く多機能なメモリアプリが欲しいなら「OneNote」をおすすめします。