Microsoft Excel(エクセル)には、数値を丸める(四捨五入、切り捨て、切り上げ)ときのために、以下の関数が用意されています。
- ROUND
- ROUNDDOWN
- TRUNC
- ROUNDUP
そこでここでは、Excel(エクセル)の「ROUND」「ROUNDDOWN」「ROUNDUP」「TRUNC」関数の使い方を紹介します。

目次
動作環境
この記事は、以下の環境で実行した結果を基にしています。他のエディションやバージョンでは、動作結果が異なる場合があることをご了承ください。
ソフトウェア | バージョン |
---|---|
Windows 10 Pro 64bit | 2004 |
Microsoft Excel for Microsoft 365 | 16.0.13127.20402 |
数値を四捨五入するときは
数値を四捨五入したいとき「ROUND」関数を使用し、計算式の構文は次のとおりです。
=ROUND(数値, 桁数)
ROUN関数では、桁数で指定した桁よりも下の桁が四捨五入され、桁数の指定方法は、一の位を「0」として、それより大きい桁は負の数、小さい桁は正の数で指定します。
たとえば、数値を「1234.567」として、桁数に「-1」を指定すると、十の位の概数になり、一の位が四捨五入され「1230」が返されます。
桁数に「0」を指定すると、小数点以下が四捨五入され「1235」が返されます。
注意:表示上だけ四捨五入する
Excelでは、セルの表示形式を設定することで、入力されている数値はそのままで、表示上だけ四捨五入することができます。
たとえば、数値「1234.567」を入力しているA2セルを選択した状態で「ホーム」タブの「数値」セクションにある「小数点以下の桁数を減らす」をクリックすると、小数点以下の桁数を調整できます。
下の画像をご覧いただくと分かるように、セルに入力した数値はそのままで、表示上だけ四捨五入した数値を表示できます。
なお、表示上だけ四捨五入するよう設定している状態で計算などを行うと、表示されている計算結果と、実際の計算結果が異なる場合があるので、厳密に計算を行いたい場合などは注意が必要です。

数値を切り捨てるときは
数値を指定した桁数で切り捨てたいときは「ROUNDDOWN」関数もしくは「TRUNC」関数が使用できます。
「ROUNDDOWN」関数の計算式の構文は次のとおりです。
=ROUNDDOWN(数値, 桁数)
ROUNDDOWN関数では、桁数で指定した桁よりも下の桁が切り捨てられ、桁数の指定方法はROUND関数と同じです。
たとえば、数値を「1234.567」として、桁数に「-2」を指定すると、十の位以下が切り捨てられ「1200」が返されます。
「TRUNC」関数もROUNDDOWN関数と同じように、数値と桁数を指定して切り捨てを行いますが、異なる点としては、TRUNC関数は桁数を指定しない場合、小数点以下を切り捨ててくれます。(ROUNDDOWN関数では、桁数の指定は必須です)
=TRUNC(数値, [桁数])
数値を切り上げるときは
数値を指定した桁数で切り上げたいときは「ROUNDUP」関数を使用し、計算式の構文は次のとおりです。
=ROUNDUP(数値, 桁数)
ROUNDUP関数では、桁数で指定した桁よりも下の桁が切り上げられ、桁数の指定方法はROUND関数と同じです。
たとえば、数値を「1234.567」として、桁数に「-2」を指定すると、十の位以下が切り上げられ「1300」が返されます。
あとがき
いずれの関数も数値の計算を行う場合に覚えておきたい関数です。