2020年5月28日に一般公開されたWindows 10バージョン2004「Windows 10 May 2020 Update」には、さまざまな新機能が実装されています。
その中の一つに「このPCを初期状態に戻す」を使ったWindows 10の初期化で、Windowsの再インストールに必要なデータをクラウドからダウンロードできる機能があります。
この新機能で気になるのが、Windowsの再インストールに必要なデータをクラウドからダウンロードして初期化する場合、これまでと比べてどれぐらい時間が掛かるのかという点です。
そこで、ここでは「このPCを初期状態に戻す」を使ってWindows 10を初期化するときに、Windowsの再インストールに必要なデータをクラウドからダウンロードした場合、どれぐらい時間が掛かるのか調べた結果を紹介します。

目次
動作環境
この記事は、ホストOS・ゲストOSともに以下の環境で実行した結果を基にしています。他のエディションやバージョンでは、動作結果が異なる場合があることをご了承ください。
ソフトウェア | バージョン |
---|---|
Windows 10 Pro 64bit | 2004 |
クラウドからの初期化は時間が掛かる?
「このPCを初期状態に戻す」機能は、以前のバージョンまではローカルに保存されているデータを利用してWindowsを再インストールしていましたが、バージョン2004でWindowsの再インストールに必要なデータをクラウドからダウンロードして、Windowsを再インストール方法を選択できるようになりました。
これにより、システムファイルなどの破損で、ローカルのデータを使用した初期化ができない場合でも、Windows 10を初期化できるようになりましたが、Windowsの再インストールに必要なデータをクラウドからダウンロードして初期化した場合、どれぐらい時間が掛かるのかが気になります。
そこで、次の設定でWindowsの再インストールに必要なデータをクラウドからダウンロードして初期化した場合と、ローカルのデータを使用して初期化した場合の時間を計測してみました。
結果は、下表のとおりです。
工程 | クラウド | ローカル |
---|---|---|
準備 | 約20分 | 約10分 |
初期化 | 約30分 | 約30分 |
Windows 10の再インストールに必要なデータをクラウドからダウンロードする方法では、ダウンロードなどの準備工程で20分ほどかかっており、従来の方法と比較して10分ほど時間が掛かっていますが、初期化工程にかかる時間に違いはないようです。
なお、インターネット回線のスピードは、以下のような環境で実施しました。
計測サイト:インターネット回線スピードテスト・通信速度測定 | USEN GATE 02
あとがき
今回の結果では、クラウドからダウンロードして初期化する方が若干時間が掛かりましたが、低スペックのマシンでは、上の結果とは逆にクラウドからダウンロードする方が早く初期化できることもあるようです。
いずれにせよ、一般的なマシンスペックと回線速度があるなら、思ったほど時間的な違いはなさそうです。