Windows10に限った話ではありませんが、Windows環境でトラブルが発生したとき、問い合わせ先などに状況を分かりやすく伝えるのは、ITに詳しい人でもなかなか難しいものです。
そのようなときは、Windowsの内部に保存されている情報を収集して送ることで、トラブルの原因を調査してもらうのに役立ちます。
そこでここでは、Windows10を例に、トラブル時に収集すべき情報とそれらの情報を収集する方法を紹介します。
目次
動作環境
この記事は、以下の環境で実行した結果を基にしています。他のエディションやバージョンでは、動作結果が異なる場合があることをご了承ください。
ソフトウェア | バージョン |
---|---|
Windows10 Pro 64bit | 2004 |
Windowsイベントログ
Windows環境では、トラブル発生時にトラブルに関するログがイベントログに記録されている場合が多いため、イベントログを調査することで、トラブルの原因を調査するのに役立ちます。
イベントログを収集する手順は、次のとおりです。
スタートボタンを右クリックして、メニューから「イベントビューアー」を選択します。
「イベントビューアー」が起動したら、左側から「Windowsログ」>「システム」を右クリックして、メニューから「すべてのイベントを名前をつけて保存」を選択します。
「名前を付けて保存」画面が表示されるので、保存先のフォルダーやファイル名を指定して「保存」をクリックします。
なお、ファイルの種類が「イベントファイル(*.evtx)」のファイルは、イベントビューアーでしか開けないので、汎用性を考えると「テキスト(タブ区切り)(*.txt)」でも保存しておくことをおススメします。
「Windowsログ」>「アプリケーション」も同じ手順で保存します。
Windowsシステム情報
Windowsのシステム情報は「systeminfo」コマンドを実行することで収集することができ、出力される情報には、コンピューター名やOSバージョン、適用済みの更新プログラム、メモリ容量、ネットワークの情報などが含まれます。
Windowsシステム情報の出力手順は、次のとおりです。
「コマンドプロンプト」を起動し、以下のコマンドを実行します。
> systeminfo.exe >D:\systeminfo.txt
※「D:\systemInfo.txt」の部分には、ファイルの出力先をフルパスで指定します。
出力されたファイルの内容は、次のとおりです。
Windowsシステム構成情報
Windows環境には、WindowsXPの時代からコンピュータに関するさまざまな情報を簡単に収集するツール「msinfo32」が用意されています。
上の「systeminfo」コマンドの実行結果と同じ情報も含まれますが、ソフトウェア環境やインターネット設定、ハードウェア環境などの詳細な情報を収集したいときに役立ちます。
Windowsシステム構成情報の出力手順は、次のとおりです。
スタートボタン右にある検索ボックスに「msinfo32」と入力し、エンターキーを押します。
「システム情報」アプリが起動するので「ファイル」メニューから「エクスポート」を選択します。
「ファイルのエクスポート」画面が表示されるので、フォルダーとファイル名を指定して「保存」をクリックします。
エクスポートしたファイルの内容は、次のとおりです。
あとがき
Windows環境で障害が発生した時、上で紹介している情報は原因を調査する上で必ずといってよいほど必要になる情報なので、収集手順を確認しておきましょう。