最近では、パソコンだけでなくハードディスクレコーダーやゲーム機にSSDやHDDといった外部記憶装置を追加することも珍しくありませんが、用途に応じてSSDを追加するかHDDを追加するか使い分ければ、コスト面とパフォーマンス面を両立することができます。
そこでここでは、SSDとHDDそれぞれの特徴や、どのような用途に向いているかを解説します。
目次
SSD(Slid State Drive)
SSDの特徴
SSDの特徴は、次のとおりです。
項目 | 特徴 |
---|---|
読み取り速度 | HDDよりはるかに高速 |
容量単価 | HDDに比べ高い |
耐久性 | 可動部品がないため、HDDより高い |
消費電力 | HDDより少ない |
静音性 | HDDより高い |
発熱 | HDDより少ない |
重量 | HDDより軽い |
SSDでは、接続インターフェースとして、SATA接続(6Gbps)とPCI Express接続(40Gbps)の2種類のタイプがあり、後者の方が高速です。
サイズ面では、2.5インチタイプの一般的なSSD以外にも、「M.2」や「mSATA」とさまざまなサイズで提供されています。
また、SSDに採用されているNAND型フラッシュメモリの種類はいくつかあり、一般利用向けでは「TLC SSD」もしくはより大容量で安価な「QLC SSD」の2種類から選択することになりますが、現時点では「TLC SSD」を選択するのがベストです。
SSDに向く用途
PCのシステムドライブやゲームデータの保存用のように、読み取り速度がパフォーマンスに大きく影響する場合や、ノートPCのドライブのように耐衝撃性を考慮する場合は、SSDがベストな選択肢です。
そのほか、静音性や消費電力の面でもメリットがあるため、よほどの大容量を必要としない限りは、SSDを選んでおけば間違いないでしょう。
SSDのデメリット
HDDと比較した場合のデメリットを挙げるとすれば、以下の2点が挙げられます。
- HDDのように異音などで故障の予兆を検知しづらい。
- 容量当たりの単価がHDDより高い。
故障の予兆を検知しづらい
デメリットと言えなくもないのが、SSDには駆動部品がないため、異音などで故障の予兆を検知しづらい点が挙げられます。
SSDで故障の予兆として起こる現象としては、読み取り速度が遅くなってきたり、頻繁にフリーズするようになる点が挙げられます。
容量当たりの単価がHDDより高い
2020年9月時点で、1TBのHDDは、おおむね5,000円前後ですが、SSDだと500GBで7,000円前後かかりますが、SSDの容量単価はどんどん下がっており、かつてほど導入ハードルは高くありません。
おススメのSSD
SATA接続内蔵SSD:
PCIe接続内蔵M.2 SSD:
外付けSSD:
HDD(Hard Disk Drive)
HDDの特徴
HDDの特徴は、次のとおりです。
項目 | 特徴 |
---|---|
読み取り速度 | SSDより低速 |
容量単価 | SSDに比べ安い |
耐久性 | 可動部品があるため、SSDより低い |
消費電力 | SSDより多い |
静音性 | SSDより低い |
発熱 | SSDより多い |
重量 | SSDより重い |
HDDに向く用途
読み取り速度をそれほど要求されない場合や、頻繁に利用する機会がないデータを保存する場合で、ある程度の容量を求める場合は、HDDがベストの選択肢でしょう。
たとえば、大容量の動画ファイルをたくさん保存しておきたいときや、バックアップデータを保存しておきたいときは、コストパフォーマンスを考えればHDDが最適で、2020年9月時点で、4TBのHDDが8,500円ほどで購入できます。
デメリット
SSDと比較した場合のHDDのデメリットとしては、以下が挙げられます。
- 読み取り速度がSSDより遅い
- HDDは駆動部品が多いので、衝撃に弱い。
- SSDを比較して静音性が低く、消費電力や発熱も大きい
読み取り速度がSSDより遅い
HDDはSSDに比べて読み取り速度がおそいため、PCのシステムドライブなどで比較すると、読み取り速度の違いが体感で分かるほどの差があります。
衝撃に弱い
HDDは駆動部品が多いため、SSDに比べると衝撃に弱く、頻繁に持ち運ぶノートPCなどではHDDよりSSDが良いでしょう。
静音性が低く、消費電力や発熱も大きい
駆動部品が多いことに関係しますが、SSDに比べ静音性が低く、消費電力や発熱も大きいため、静音性にこだわりたい場合や、消費電力などにも気を配りたいならHDDよりSSDが良いでしょう。
おススメのHDD
内蔵HDD:
外付けHDD:
あとがき
速度より大容量重視ならHDD、大容量より速度重視ならSSD、頻繁に持ち運ぶならSSD、と覚えておけばおおむね間違いないでしょう。